なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)
パチンコ廃止の問題提起には大いに賛成です。
韓国のパチンコ禁止についての記録は、類書がないだけに参考になります。
しかし著者のライターとしての力量にはやや疑問です。ルポルタージュとして質の高い本とはいえません。
あちこちで裏付けのない思い込みの記載、論理の飛躍などがあります。
(唐突にパチンコとは関係のない、小泉政権の問題とか、近頃は人情がなくなって、といったボヤキが出てきたり)
パチンコ業界と癒着していない政党に、こともあろうに北朝鮮と癒着しているあの社民党を挙げ、福島党首にインタビューしているのに至っては、失笑ものです。
また近年新しく刊行された新書はみんなこうなのかもしれませんが、大きな字で行組みも大きく、本としての分量は少ないです。
内容には星2つ、問題提起で大まけして+2とします。
社会問題としてのパチンコの概説書としては、溝口敦氏の著作 の方が多面的な取材により圧倒的に優れているので、この問題についてまず読むのであれば、溝口著をおすすめします。
事例検証 上場ベンチャー企業の粉飾・不公正ファイナンス―上場廃止事例に学ぶ
本書は、問題のあった30の企業の、上場廃止への経緯が、それぞれ6ページにまとめられている。
タイトルでは「上場ベンチャー企業の」と謳っているが、100年以上存続した老舗企業の事例も挙げられている。複数の違法行為に手を染めた企業も多い。
いずれにしても、反面教師にしたい事例集である。本書のあとがきに、筆者の「新興市場再生の提言」が記載されているが、傾聴に値する。
~姿を消した列車から現行の列車まで~JR東日本 特急・急行・快速 駅ホーム自動放送+音片 オリジナル音源集
JR東日本の在来線(首都圏)のホーム案内放送を集めたものです。
基本的には「到着予告」→「入線案内」→「停車中案内」→「発車案内」の流れになっています。
駅名(行き先)や種別、愛称名や、案内放送の一部(例:当駅で待ち合わせをいたします)も一部収録されています。
付属のブックレットに放送内容が全て記載されているので目的のトラックを探しやすいと思います。
個人的には数字だけを読み上げるトラックが欲しかったのですが、収録されていないのがちょっと残念です。
就活エリートの迷走 (ちくま新書)
本の中で、強烈に印象が残ったのは、「面接中心主義になってから各企業に共通する顕著な傾向に、女性優位の問題がある。」という一文である。
短時間でのコミュニケーションに偏重した今の選考方法の歪みが、「女性に下駄をはかせている結果になっている」という主張は、新鮮であった。
選考方法の正しさを問題とせず、「女性の方が優秀」というのを無批判に前提としている主張ばかり横行している現実があるから。
そのほか、自己分析、志望動機の形成における不毛さや、就活を勝ち抜いたはずの「就活エリート」たちの嵌る落とし穴についての指摘もある。
改革のシナリオは、やや抽象的だが、いまの就職活動〜若手社会人の抱える問題を把握できる良書。
Apple iPod nano 16GB グラファイト MC694J/A 【最新モデル】
nano3rdから買換えました。
個人的にはシャッフルに液晶が付けばいいのに、と思っていたので実機も見ずに即購入です。
ipodの象徴ともいうべきクイックホイールを廃止したため、最初は慣れが必要ですが、
曲を飛ばす、ボリュームを調整する、などの基本操作は本体を見なくてもできるようになります。
確かにディスプレイは小さいですが、表示窓ではなく多機能操作盤として考えればかなり有効です。
nanoは5thで多機能を目指し改良してきて、その方向へは既に行き詰ったのか、
同じnanoを名乗っていいのかと思うぐらいの路線変更です。
前世代までのイメージを切り捨て生まれ変わったnano。改悪ではなく挑戦と受け止めました。
多機能の5thのほうが良かったという人は、今回は買換えず5thを使い続けるのがベターです。
そんなに毎年買い替えないでしょ?