天にひびき 3巻 (ヤングキングコミックス)
クラッシック音楽からみのマンガは結構あるけれども,かつてクラッシック音楽ファンもマンガファンも同時に満足させられるものはあまりなかったように思います.
それが,さそうあきら「神童」あたりから増えてきて,「のだめ」なんかは後半になってからはかなりコアなクラッシック音楽ファンも引き込こまれる内容になってきました.実際,私の周囲の人でマンガなど読まない人も「のだめ」は別とばかりに読んでました.
そういう意味で目が肥えたファンを満足させるのは大変かもしれません.この作品はゆっくりした展開なんですが,「のだめ」よりもほんのちょっとだけリアルに音大生たちを描きます.主人公男女の凡才vs天才の配置もパターンだけれどもリアリティあるし,才能の差への嫉妬・羨望,野心,故障・加齢といった芸術に関する味付けもばっちりです.恋愛模様もとろいですが,それが今の時代,新鮮に思えます.
私は,このマンガを味わいながらじっくりと時間をかけて楽しむ感じで読んでます.
人によっては「はちくろ」の音大版と言う人もいるかもしれませんが,取り上げられるクラッシックの曲もそれなりにコアなものもあったり作曲家吉松隆氏のクラッシック音楽に関するくだけたコラムもあったりして,楽しむのためのプラスアルファが新しいという気がします.
天にひびき 2巻 (ヤングキングコミックス)
近年、マンガもドラマもアニメも、何でもかんでも音楽関係の作品が
増加し、逆に「音楽をやっておけばいい」という風潮でもあるかのように
感じられて個人的にはビミョウな気分でいたりします。まぁ、もちろん
玉石混淆で、中にはイイものもあるんですけどね(^^;)。
そんな中、贔屓のやまむらはじめさんまでもが(笑)音楽モノを!
しかも何と読んでみたら指揮者モノ!?
ということで混乱していたのですが、そこはさすがやまむらさん。
趣味であるというクラシック鑑賞の知識や体験を下敷きに、
説得力のある展開を用意して来ます。
きちんと下調べをしつつ、その設定などに必要以上に捕らわれず
得意の土俵で勝負できるのが(フィクションとして)理想的だと思う
のですが、今のところその辺りも良いバランスだと感じます。
1巻ではまだ風呂敷を広げる段階でしたが、2巻収録の回になると、
やまむらさんお得意(笑)の、ちょっと青臭くて甘酸っぱい人間模様も
いい感じで絡んで来るようになっています。
また、こちら(『天ひび』)は基本的に音楽モノですが、感覚的に
『夢のアトサキ』の続編という印象もあって(『夢のアトサキ』
大好きなので)嬉しいです。結果的に、であるにしろ『夢のアトサキ』
は『天にひびき』のパイロット版的な意味合いもあるのかな、とも
感じるのです。どこかのエピソードで阿耶とか出て来ないかな(やや余談)。
言うまでもなく物語上で最重要なファクターである音楽関連の部分も、
専門的にやられてる方々からすれば違和感があるのかも知れませんが、
自分程度(昔ちょっと楽器をやってたとか、平均よりも多少強めに
音楽に対する興味がある、など)からすれば充分の説得力です。
今後、お話の展開もさることながら、やまむらさんが「天才」という
存在をどのように描いて行くのかという点も、ファンとしては気になる
ところです。
本作ヒロインの、ひびきみたいな存在――こんなのあり得ないじゃん、
と思いそうなところですが、実際に(エピソードやらがこの通りでは
ないにせよ)似たようなヒトも居ますからね・・・いやはや、恐ろしい
ことです(汗/笑)。
神様ドォルズ 8 (サンデーGXコミックス)
やっと物語が動き出した感じですが、やっぱテンポ悪いです。
クライマックスに向かっている感じなのにカタルシスが無いですね、もっとむかしみたいに陰惨としたお話にしてくださいよ。
アニメ化を意識しすぎて作者の持ち味が生かされてませんね
てか、この作者のキャラって手塚作品みたいにスターシステムになっているんですが(単にキャラの描き分けができないだけかも)
お姉さん系のキャラはさすがに飽和状態ですよ!!
ヒビノさん、モヤコ、シオン の三人は系統がカブりまくりです
なんか、やまむら大戦みたいになってきてます