ヴァイオリン小品集1946-1970
ヴァイオリンの神様、ハイフェッツの小品がCD4枚にたっぷり詰まっている嬉しいアルバム!やや録音状態の悪いものもあるが、ヴィターリのシャコンヌはこれが彼の唯一の録音で、オルガン伴奏での珍しい編曲。編曲に対しても造詣の深い彼ならではという感じで、荘厳な演奏も必聴だ。
他にも唯一の録音曲がいくつかあるので、ハイフェッツのCDを集めている方にもお勧めできる。オリジナル小品が一枚、ハイフェッツの編曲が二枚、他者の編曲が一枚、構成も申し分ない。他の編曲には見られない珍しいものもあるので、是非手持ちのCDと比較して楽しんでいただきたい。
ヴァイオリンの夜
ヴァイオリンの超絶技巧の演奏というのは、技術に走るあまり音楽性に問題のあるものも見うけられます。
古澤巌のこの『ヴァイオリンの夜』は、とてつもないテクニックを上回るような熱い音楽が凝縮されています。
10年以上前の演奏ですが、今聴いてもその輝きは一向に衰えることがありません。当時、15万枚以上売り上げたというセールス記録も理解できます。
彼の名声を決定付けた「ショーロ・インディゴ」のカッコよさは、このCDの全編を意味付ける要素でもあります。歌い、スゥイングし、そしてハートフルな演奏。若い女性ファンが多いのもとても理解できますね。
そのヴァイオリンのテクニックは、ディニークの「ひばり」を聴くと大変良くわかります。他のヴァイオニストの演奏も聴いたことがありますが、躍動感が図抜けていました。流石に日本音楽コンクール第1位、アバドコンクール第1位の受賞歴を裏付ける演奏でした。
その他の曲もとても聴きやすく、選曲はクラシックファンのみならず多くの音楽ファンに愛されるものばかりです。
「クラシックなんて堅苦しそう」という方にこそ聴いてほしいCDですね。