Time Out
"Take Five"が大ヒットした人気盤である。BrubeckのQuartetはハードバップ等の世界とは対極的に,アンサンブルの妙で聴かせるところが強い。ここでは一般的な4ビートとは異なる変拍子を駆使した演奏が収められており,ともすればキワモノ扱いされる可能性もある。しかし,5拍子でも6拍子でもスイング感を生み出すJoe Morelloのドラムスがそうした懸念を払拭し,本アルバムの価値を高めるのに貢献している。また,駄演のないPaul Desmondのアルトサックスはここでも好調であり,One and Onlyのアルトのサウンドは何とも心地よい。この2人のプレイヤーの演奏だけでも一聴の価値のあるアルバム。