Imagine Project
Herbie Hancockの「Imagine Project」は、前作同様、素晴らしい内容に仕上がっている。John lennon、Peter Gabriel、Bob Dylanなどの曲を中心にカバーした作品だ。Herbie流解釈とアレンジがとにかく素晴らしく、その音楽センスはやはり非凡であった。
ジャズ流のアレンジと言えばそれまでかも知れないが、すべての楽器の細部までに神経が行き届き、そこから発せられる音は、繊細かつ大胆とも言え、独自な旋律で構成されている。
なかでも、John Lennon「Imagine」とPeter Cabriel「Dont Give up」は素晴らしく、これまで数多くカヴァーされてきた曲ではあるが、今回のヴァージョンは間違いなくベストに近い仕上がりではないだろうか。
Herbie Hancockは決して出しゃばり過ぎず、控えめながらも素晴らしいタッチのピアノを聴かせてくれている。この作品は、Hebieでなくては創り得なかった音楽を証明してくれた。
Maiden Voyage
あらゆる意味で時代を超えた名盤と言えるのではないでしょうか。
何といってもタイトル曲のMaiden Voyageがすばらしい。
出だしを聞いただけでやすらぎの世界へと誘われる曲です。
この曲には時代やジャンルというものを当てはめることは
できないでしょう。その繊細で澄み切った音は癒しの
サウンド。1965年当時の音楽愛好家にも新鮮な驚きと喜び
を与えたであろうことは想像に難くありませんが、2003年
9月にしてこの曲を始めて聴いた私は、驚きました。まず、その和音と
ビートは少なくとも70年代の音としか思えませんでした。
後に、マイルスインザスカイでエレピを弾いて
フュージョンの先駆けに参加したハービーですが、4曲目
Survival of the Fittestでのクラシック音楽におけるような
表現の演奏を聴くと、ハービーが如何にジャンル
にとらわれていなかったかが良く分かります。後にカメレオン
と称されるように、多様な作品を発表し続けた彼ですが、デビュー当時
から自分に忠実な表現をしていたのだと思います。
また、このアルバムがトータルアルバム(concept album)
であるというのも珍しい。ジャズ及びポップス界で始めてでは
ないのでしょうか?(どなたか知っていたら教えて下さい)
そのトータル性は、アルバムの最後に、1曲目に曲想が少し
似ているDolphin Danceを置いたことで成功しているように
思えます。
サラ・ヴォーンwithハービー・ハンコック&フレンズ [DVD]
とにかく良かった。
Send in the clownsが入っていました。
サラの歌うこの曲は最高!!
映像を見られるなんて、感動です。
86年、サラの晩年のものですが、録音状態も良く、本当に買って正解。
高くてもいいから、もっとたくさん入っていたらいいのにと思いました。
Jazz & City ‾V-music‾ [Blu-ray]
次世代DVDがいかに凄いか、ハイビジョンTV&ブルーレイプレイヤーがある家庭にはお勧めの1枚。「観る」というよりもBGV的な作品である。JAZZの本場であるニューヨークの風景が多いのは当然だが、東京やアジアの風景も収められている。ラスベガスのフロンティアとスターダストの夜景が映し出されるシーンがあるが、2007年までに両方とも閉鎖されてしまい、現在は空き地&廃墟を残すだけである。その面からもハイビジョンで画像が残されているのは価値が高いといえよう。あまりタタミ敷きの部屋でコタツに入って見るようなものではなく、ちょっとお酒も横に置いて楽しみたい(20歳以上)1枚である。