やっぱりあぶない、生命保険の選び方―保険会社が損なことをすると思います?
日本初、加入者側の目線からファイナンシャルプランナーによって書かれた本です。
保険って、会社で半強制的に入ることになっていたり、知り合いにすすめられるまま入ったりして、あまり意識することはありません。「月々わずか3000円で、入院したら1日1万円支給します」なんてCMで流されると、「入らないと損」な気持ちさえ起こりますよね。
保険の約款って小さい字で、わざとわかりにくく書いているところもあります。
「支払い事由に該当する入院を2回以上し、かつ、それぞれの入院の直接の原因となった疾病、不慮の事故その他の外因による傷害等が同一化または医学上重要な関係があると会社が認めた時は、1回の入院と見なす。ただし、疾病入院給付金が支払われることとなった最終の入院の退院日の翌日からその日を含めて180日経過後に開始した入院については新たな入院と見なす」・・なんて書かれていて、意味がわかりますか。
不払い事件も多発しています。
そもそも保険会社はどんなに不景気でも、なぜいつも求人があるか考えたことはありますか?初めはノルマを達成するために親戚・友人に加入してくれるよう頼みますよね。それだけでやめられても、人を雇った元が取れるのですから。
保険にしても、保険会社が損をするということはない仕組みになってます。
「やっぱりあぶない」といっても、決して「保険なんかいらない」といっているわけではありませんので。
正しい情報を知ってから自分で判断するためにはいい本だと思います。
最後の共済の部分はちょっと疑問でしたけど。
図解 年金のしくみ―年金制度の問題点を理解するための論点40
こういうタイプの本は、図解を多用することで一見分りやすそうに誤魔化したりすることが多く、内容も専門書の要約版を更に水で薄めただけというのが定番なのですが、本書は説明も非常に丁寧で内容も信用できるレベルだと思います。テーマ毎の説明がコンパクトにまとまっているので、細切れの時間を利用して読んだり、知りたい項目だけを拾い読みしたりもできて、知識のインプットには便利な一冊です。