脱獄王―白鳥由栄の証言 (幻冬舎アウトロー文庫)
戦前から戦中、戦後にかけての混乱期に青森刑務所・秋田刑務所・網走刑務所・札幌刑務所からの脱獄に成功し、それぞれ、三日間・三ヶ月間・二年間・三百日間の逃亡生活にも成功した稀代の脱獄超人白鳥由栄の生涯を追ったノンフィクション! 白鳥氏が健在な時期に本人へのインタビューに成功したため、かなりの確度で事実に迫った快作だと思います。面白くて一気に読みました。常人には実現不可能な脱獄の詳細は驚嘆するものであり、その後の逃亡生活も軟弱な現代人を一喝するかのようで爽快感があります。しかも、それが100%事実だっていうのだから天晴れという他はありません。それにしても、脱獄には何故かロマンを感じてしまうなあ。