冠・婚・葬・祭 (ちくま文庫)
社会人として普通に生活していれば、いやでもついてまわる義理がらみの“冠婚葬祭”。
とかく縛られることの多いこれらのことを、4人の主人公を仕立てて
ある側面から鮮やかに切りとった短篇集。
ここに描かれた4篇は1話完結で、主人公の性別も年齢も異なる。
それぞれの立場で遭遇した「冠」「婚」「葬」「祭」をひとつずつテーマにして、
出会いあり、回顧あり、他人ながらその人生を彷彿とさせるエピソードあり……で
けっこう我が身に引きつけて読んでしまった。
「冠」にあたる「空に、ディアボロを高く」では、二十歳の心意気が清々しく
胸に響いて快かった。
あとの3話は、生きていくことそのものを巧みな構成で語る。
喜びや苦しみやこの世に遺した思いが、ふと誰かの胸に落ちて、絵の具が
にじむようにゆるやかに伝わっていくのだ。
特に「祭」で描かれた最後の送り盆の話は、人が生きてきた
証のようなエピソードに気持ちが熱くなった。哀しくも愛おしい話だ。
延々と続く日常や生活のなかにまぎれていたものにふと感じ入る瞬間が、
実に見事に描かれている。
図解入門業界研究 最新葬儀業界の動向とカラクリがよーくわかる本 (How‐nual Industry Trend Guide Book)
私事、日頃葬儀業界や宗教にはあまり関心が無かったが、本書に手を伸ばしてみた。
急死者の関係者にとり、葬儀業界は付き合う期間が極めて短い。このため裏方までは非常に見え難く、筆者も業界の「情報の非対称性」を指摘している。しかし、実際には大変多くの業者が関わっていることがわかる。
本書では、市場動向や、関連業者や僧侶、関連する資格等について説明しており、業界を知る上で貴重な1冊である。
愛する人を亡くした人へ ―悲しみを癒す15通の手紙
著者は冠婚葬祭の仕事に携わり、日々 多くの大切な人を亡くした人達に立ち会っている。
様々な悲しみを抱えた人達と身近に接している著者であるからこそ、残された遺族に必要なことは何だろうかと、問い 確信し 書かれたものが本書である。亡くなられた人からのメッセージとして手紙形式で分かりやすく記されている。
葬儀を行うということは、一連の儀式を行うことによって、遺族を喪失の深い悲しみから、一時的ではあるが現実に引き戻したり、心を結び合わせる力があり、心にけじめをつける意味もあると述べている。確かに、私も今思えばまさにその通りであると思う。
今から16年前、当然助かると思っていた最愛の父の死に直面し、悲しみにくれる中、淡々と厳かに執り行われていく儀式の中で、参列して下さった多くの方々と失った悲しみを共有することができ、感謝の気持ちが溢れ出たことを思い出す。
本書では、自然、いのち、学び、愛、時間についてなど孔子やブッダの教えやグリーフ・カウンセラーからの指針などを紹介し、現代を生きる私達に、わかりやすく語りかけいる。特に著者の「生きることは 学びであり、試練を乗り越え、魂を成長させること。『死』はこの世の卒業式であり、卒業とは 死者にも残された私達にとっても新たな『旅立ち』である。」という言葉に心から感銘を受けた。
本書は深い悲しみを持った人には、心の灯しびとなることでしょう。
私を含め、すべての読者に希望という光を射し、未来へとつながる勇気が生まれる一冊である。
日本製 ブラック フォーマルバッグ 保存用黒箱付
お葬式に行く機会があり、フォーマルバッグがなくて困ったので、この機会にと思って
購入しました。届いた商品は、本当に手になじむというか質の良さがわかるいいもの
でした。購入して本当に良かったです。
デザインも飽きのこないものなので、先にレビューを書かれた方が言うように、長く
使えそうです。40も過ぎると、このバッグを持つ機会も増えそうなので、重宝しそうです。