不条理で甘い囁き (幻冬舎ルチル文庫)
「不機嫌で甘い爪痕」の続編で、2005年の雑誌掲載作と書き下ろしの二本立てです。
前作で無事に恋人同士に収まった謙也(攻め)と颯生(受け)の、その後のお話。読み終わってみれば、ぶっちゃけ、二人がイチャついてるだけだったような(笑)。でも作者の力量でちゃんと楽しめます。
休日の午後、颯生の部屋で謙也が彼の高校時代のアルバムを見つけた事から、二人は大喧嘩をしてしまう。夜になって仲直りを試みようと颯生に伸ばした謙也の腕を、素直になれない颯生は酷い言葉をぶつけて払いのける。その態度にショックを受けた謙也は困った状態に陥り、颯生と距離を置くしかなくなる。二人は互いに「別れ」を意識せざるを得なくなり、謙也は意を決して颯生を呼びし、ある告白をするのだが……。
本編はクライマックスからラストにかけて愛たっぷりのエロシーンが18ページ続きます(笑)。甘〜いですが二人の台詞の遣り取りは面白くて微笑ましい。また、互いに相手に夢中という蜜月の二人は可愛らしくもあって飽きずに読めました。謙也の困った状況を何とかしようと頑張るツンデレ美人の颯生は色っぽさを増してるし、颯生を甘やかしてぐすぐすにする謙也はエロ魔神全開なんですが、やっぱりカッコ良い男前ですね。
書き下ろしでは普段「癒し系彼氏」として颯生に尽くしている謙也の方が、疲れた心身を颯生に甘えて癒してもらったりして、二人の関係がより深くなっていくところが良かった。謙也を大切にしたくて尽くす颯生も健気で可愛い。で、そんな颯生に煽られて、また謙也がエロ魔神に…ってな訳ですよ。
特に目新しい設定がある訳ではないので、二人のキャラの魅力を感じられる日常エピソードと、カップリングの良さ(身体の相性の良さ? だろうか…)を楽しむ作品かなと。
このシリーズはまだ続くそうで、次回は崎谷さんお得意の長編になるらしいので楽しみに待ちたいと思います。
パローレ [DVD]
相手を大事に思うあまり、失敗が怖く本当の気持を伝えられなかった事、照れ屋だからジョークや酒を媒介に告白して、中途半端に終わる事ありませんか?身に覚えのある方、「パローレ」登場人物は不器用で愛すべき、照れ屋の男たち(男の幽霊含む)です。
彼らに一晩で起こった「私はただの小さな光、でも美しく光る(『天井桟敷の人々』1945)」人生のミラクルに、きっと共感するのではないでしょうか。とても美しい愛と深い人生の話なんですが、それを人生の悲しみや無念を引き受けた清さから生まれたユーモアと優しさの徹底的なコメディー劇で繰り広げます。元気と、ささやかだけと確かな勇気が出てきました。
映画としては限られた予算と条件下で、台詞・脚本はやや演劇寄りながら優れ、監督は東京の街の現実と心優しい亡霊がおせっかいをやくファンタジーに引き込ませてくれます。コント師竹田高利、上田晋也の演技は思いの他素晴らしい!特筆は日本人にとって自発的に踊るということは大変特別な事で、それを踊るのは人生そのものへの果敢な決心そのものを指す事を「Shall we dance?」の日本版よりリアルで明快に、有田哲平が絶妙な不思議なセンスとシリアスなバランスで見せてくれます。
コメディ映画の流れを継承しつつ、欧米の文化背景による映画の盲点を、非常にチャーミングなスタイルで突いた日本映画と思います。
虹色の湖
あっこさんのただ一曲の大ヒット(虹色の湖)はどんなに時が流れても
不滅の名作です、人間に対して戒めとしてのメッセージも含まれており隣にある幸せを見過ごしていませんか、そんな言葉がこの曲から聞こえてくるのです、(恋の綱渡り)と言う小ヒットもあるが、このアルバムの選曲から見れば外されて当然、今の大人であるあっこさんのアルバムに入れるべき曲です、このアルバム(虹色)以外は本人のヒット曲がないけれど不滅の曲は一曲だけで良いですね。
妹の甘い囁き (富士美コミックス)
秘蜜・妹の可愛い企み・と続いてきた3部作目。
でも、妹の企みはまだ続きそうな感じがします。
前の本からそうでしたが、消し方が薄いのに驚いた…(汗;)
ただ、女の子も男の人も描き方が上手。女の子は可愛い。
気持ちの部分も描けていて、ごちゃごちゃせずに見やすい構図でした。
巨乳が多い…。
読み切りの別ストーリーは姉属性も入っていると思います。
SHOW WA!-ハレンチ・パラダイス
シリーズ3作目となる「SHOW WA!」。テレビのお笑い創生期と漫才ブーム前後という割と曖昧なくくりだった前2作に比べ、今回は「ハレンチ」という明確なキーワードを基にムラムラくるような曲のオンパレード。
鶴光師匠の「イザベル」や”お笑い界のイングヴェイ・マルムスティーン”可朝師匠の「嘆きのボイン」といった関西系、11PM、ウィークエンダー、うわさのチャンネル!!などのバラエティー系、朝丘雪路、畑中葉子、オナッターズなどのお色気系と適度なバランス。テーマを明確にしたことで、内容が前2作よりはっきりして良くなりました。
欲を言えば、五月みどりが収録されているなら、妹の小松みどりの「ゴルフ小唄」もカバーして欲しかった。今後のシリーズに期待!