灰羽連盟 〈期間限定生産〉 [DVD]
後半の主人公レキは相反する2つの気持ちで揺らいでいます。
ラッカを祝福する気持ちと嫉妬する気持ちと。
私も周囲の人に同じような相反する気持ちを抱くことが多くあります。
そんな自分自身を後ろめたく感じ、ダメな人間なのだと落ち込みます。
当時灰羽を見て、
まるで自分が全てを知ったラッカに受け入れられている思いがしました。
もう地上波で灰羽をみてから10年近く経ちました。
最近では日常に追われ、相反する気持ちに慣れ、後ろめたさなど意識しません。
人のことを考えない行動をとったり、辛くあったたりすることもあります。
それに気付いた時は灰羽と自分の罪を思い出して、
いつかラッカのように人を受け入れる立場になりたいと思うのです。
伏線が回収されていないという批評も見かけますが、
回収しないことで死の謎性(こんな言葉はありませんが)を印象付けています。
私はそれを逆にリアルに感じました。
回収されなくて良かったという稀な作品ではないでしょうか。
リューシカ・リューシカ(2) (ガンガンコミックスONLINE)
安倍吉俊「リューシカ・リューシカ」2巻。約1年ぶりの新刊です。
基本的な方向性は1巻から変わらないけど、今回は新キャラの登場がポツポツあり、一家の父親も出てきたりと
少しずつ賑やかになっていく印象で、近所の女の子も初登場と世界観が豊かになっている印象。
とはいっても大体はリューシカの突飛だがほのぼの出来る行動を楽しむ感じで
その点では1巻を楽しめた人は引き続き、という2巻目です。
この手の作品では主人公を好きになれるかが楽しめる必須条件だが、その点だとリューシカのキャラは非常に良い。
見てると可愛いし、面白いし、時に哲学的な発言もしたりする。だから彼女が行動を起こすだけで
この世界に笑いだったりささやかな感動が生まれます。それを眺めるだけでも愉快な作品。
何よりその発想力が凄い。
人から言われた事をそのまま捉える節があって、その正直すぎる感性は大人からすると観ていてとても楽しい。
同時にその発想力で自身の気分を自分でよく出来たりと、見習いたい初歩的な部分もあったり。
時にほんのりとした味わいの話もあったり、様々な視点で楽しめる作品です。
こうやってまたコンスタントに新刊が読めるのは嬉しい。3巻もまた期待です。
灰羽連盟 TV-BOX [DVD]
これは、周囲を壁に囲まれた街「グリ」と、そこに住む「灰羽」と呼ばれる者たちを巡る物語。
完全に外界と遮断された、閉じられた街、グリ。
グリの街に住む者は壁の外へ出られず、また一部の例外を除いては、壁の外から街へ入ることもできない。
そしてそこには、時おり壁の外から舞い降りた種が芽吹き、繭となり、やがてその中で夢を見ながら眠り続け、それぞれ適した年齢となった「ハイハネ」が生まれてくる。
それまでの記憶や、自分の名前すら、すべて忘れて・・・。
生まれてきた灰羽は仲間の灰羽に守護され、灰色の飛べない翼を背中に生やすと、新しい名前と光輪を授けられた後、祝福された存在として街の人々に受け入れられる。
そして数年後には、新たに「巣立ち」の時を迎え、また人知れずいずこかへ昇天する・・・
非常に静かで、とても重い作品です。
音もなく降り積もる雪がしんしんと厚みを増して、しまいには家の屋根を押しつぶすような。うーん、うまく例えづらいですね(^_^.)
悪人が1人も出てこないのに、犯した「罪」とその「赦(ゆる)し」にここまで肉迫した作品を、私は他に知りません。
主人公は「ラッカ」という生まれたての灰羽少女ですが、これはそのラッカの視点から見つめた「レキ」という少女の、贖罪と赦しの物語。
全13話がジグソーパズルのピースのように、ピシリと完璧にまとまった傑作。
TVアニメで、初めて私にDVD全巻揃えようと決心させた作品です。
もちろん、単品で全て揃えましたよ。
BOXで揃えられるあなたは、幸せ者かも・・・(#^.^#)
灰羽連盟 COG.3 [VHS]
灰羽連盟13話の内、5話~7話を収録。一種のパラダイス的世界と思われたグリの町も、話が進むにつれ、全ての灰羽がそうではないことを知る事に・・主人公ラッカの心情の変化が美しい背景の中でより観る者の心の琴線を振るわせる、ストーリー全体のなかでも大きな転回点でもあり、安倍吉俊ファンでなくても引き込まれていく力を持った作品です。
灰羽連盟 COG.2 [VHS]
絵が目について見たアニメです。なにげなくだったので内容なんて全くわからなかったけど手にしてしまいましたが、内容は静かでかわいらしいものでした。最後まで見ていませんがどんどん真実に近づくようなそうでないような・・・なんだかボヤーッとみてしまう作品でした。こういう雰囲気は大好きなのではやく先が見たいと思っています