映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで (映画秘宝COLLECTION)
おそらくこの本を読もうという人の多くはその時点で町山智浩という人をすでに知っているのではないかと思う。
私もその口で、ネットで町山氏を知って著作物を読んだり、ポッドキャストやラジオなどを聞くようになった。
町山氏といえばメディアがあまり取り上げない、ハリウッドをはじめとするアメリカの実像を軽快な語り口で我々に教えてくれる映画評論家だが、この映画の見方シリーズはその中でも異色な著作だと思う。
ちょっと読んでみればわかるように、このシリーズの文章では日頃の軽快さは鳴りを潜め、それぞれの作品の制作過程、時代背景、そしてそれらの作品同士の関係について真面目な解説が行われている。
そういうマジメな文章だからわかるのが、町山氏の文章力である。
この人の文章はとても読みやすい。
そしてどれも名文である。
私は特に時計じかけのオレンジの章がよかった。
決して内容が薄いわけではないのに、すぐに読み通せてしまう。それこそがこの人の文章の良さではないだろうか。
絶版になっているのか古本を探すしかないのが残念だ。
スタンリー・キューブリック リミテッド・エディション・コレクション(初回限定生産) [Blu-ray]
待望のキューブリックのコレクション版の再発売、しかも前回のボックスに加え、「時計じかけのオレンジ」は究極版に、初ブルーレイ化の「バリーリンドン」と「ロリータ」を収録して、8枚組で10000円ちょっとというのはかなりお買い得だと思います。下記の二作品の特典は気になる所ですが、私は買いです!
〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀 (映画秘宝コレクション)
映画に関して門外漢で、今まであまり深く考えて観てなかったし、そんなに興味も
湧かなかった。この本に紹介されている映画も半分も観たことがない。
けれど一読して、映画って深いんだと認識させられたし、未鑑賞のものも
今度観たいと思う。
特に「ブレードランナー」の解説がおもしかった。「アダルトビデオ」と
ボードリヤール著「シミュラ―クルとシミュレーション」の本、と絡めた解説は
考えさせられたし、なるほどと思う。
映画に触れる機会がふえそうだ。
ワルキューレの騎行(地獄の黙示録)~映画のなかのクラシック
「ワルキューレの騎行」を聴きたくて購入しました。
ワーグナー好きなんですが、お店にあんまり置いてないんですよ。癒しクラシック全盛のせいでしょうか?
どれも耳慣れたクラシックだけあって、じっくり浸るにふさわしい!
作曲者が自分の気持ちを前面に出てて、わかり易いのです。
これを聴きながら作業をすると、地の底から何かが湧いてきて元気が出るのですが…私だけ?
岩山を登っていくイメージをお探しの方はどうぞ(^o^)丿
2001年宇宙の旅 [Blu-ray]
映画史上に残る、この大傑作の高画質化が、何より嬉しいです。
DVDリマスターが今ひとつ不満だったのですが、今回のBlu-ray化にあたっては、
オリジナル・マスターポジから、キッチリと高画質リマスターが図られています。
ワーナーブラザーズにとってキューブリック作品、特にこの「2001年」は、
世界中にコレクターが存在するので、発売すれば必ず売り上げが見込める、いわゆる「ドル箱」ソフト。
DVD化にもBlu-ray化にも積極的なワーナーブラザーズは、
初期のタイトルにまずはこの「2001年」をエントリーし、普及を目指す訳です。
そのためか、結構中途半端なリマスターを行う傾向にあります(キューブリックも死んでしまったので)。
しかし今回のHDリマスターは、さすがにキッチリ仕上げた様で、DVD版とは比較にならない高画質です。
音質の方は、DVDリマスター時にオリジナルの6chマルチトラックを5.1chに丁寧にリミックスする作業をしていて、
その時、かなりの高音質化が図られていました。
Blu-rayではDolby TrueHD 5.1chですが、マスターはこのDVDリマスター時のモノです。
いづれにしましても、現時点(2011年2月)でこれ以上の高画質・高音質の「2001年」のソフトは存在しません。
DVDリマスター版をお持ちの方も、今回は購入された方が良いと思います。
本当は70mmフィルムプリントで劇場で観たい作品でありますが、こればっかりは仕方ありません(笑)。
特典映像も充実しています。
LD、DVD、Blu-rayと買い替え続けた「コレクター」の一員として、
今回のHDリマスターはお薦めです。