「ちょっと待って、神様」オリジナル・サウンドトラック
NHKが2004年1月から放送していた23時のドラマ枠の「ちょっと待って、神様!」のサントラです。このドラマ、女子高生とおばさんが事故をきっかけに入れ替るというものですが、家族愛や生きる意味がテーマとなっており、かなり泣かせます。
そのドラマで使われていた小六氏の音楽が非常にドラマを印象深く演出し、サントラで聞いても十分ドラマの思い出に浸れます。
惜しむらくはエンディングテーマの島谷ひとみ「元気を出して」が入ってなかったこと!
ちょっと待って、神様 [DVD]
人は皆、何かを大事にし、追い求めそれをつかむこと、維持することに目標を置きます。それを得ることが幸せな人生の証ということでしょうか。
しかしその目標は時には物理的にも観念的にも遠いところに置かれてしまいます。
本作は、失ってみて初めてわかる一番大事なものを大切にしよう、もともとないものを無理に追い求めるのではなく、すでにある身近なものを大切にしようと静かに語りかけてきます。
「静かに」というのがこの作品の類まれなるメッセージ性の真髄です。演出が素晴らしい。
さらに「人生って盛りだくさんなのよ、あなたこんな素晴らしい人生を生きなくてどうするのよ」(泉ピン子)「妻の形はなくなりました。でも私のここに確かに生きているんです」(津嘉山正種)
など心に染み渡る台詞を見事にこなしたベテラン俳優の演技力も素晴らしい。
おそらくこの時間帯チャンネルを合わせた人は、そう多くはなかったでしょう。しかし、実際に見た方にとっては間違いなく心に残る作品となることでしょう。