言語設計者たちが考えること
プログラミング言語を考案・設計・実装した人たちへのインタビューです。それぞれ個性の強い人が作っているのだなぁと思いました。なぜこの言語が取り上げられているのか,基準があるのかどうかわからないのですが,それぞれ楽しめます。このようなインタビューが面白いかどうかは,インタビューする人が好い質問をして答えを引き出すことが必須ですが,満足いくものです。取り上げられているのは,
C++(ビャーネ・ストラウストラップ)
Python(グイド・ヴァンロッサム)
APL(アディン・D・フォークオフ)
Forth(チャールズ・H・ムーア)
BASIC(トーマス・E・カーツ)
AWK(アルフレッド・エイホ,ピーター・ワインバーガー,ブライアン・カーニハン)
Lua(ルイス・エンリケ・デ・フィゲイレード,ロベルト・イエルサリムスキー)
Haskell(サイモン・ペイトン・ジョーンズ,ポール・ヒューダック,フィリップ・ワドラー,ジョン・ヒューズ)
ML(ロビン・ミルナー)
SQL(ドン・チェンバレン)
Objective-C(ブラッド・コックス,トム・ラブ)
Java(ジェームズ・ゴスリン)
C#(アンダース・ヘルスバーグ)
UML(イヴァー・ヤコブソン,ジェームズ・ランボー,グラディ・ブーチ)
Perl(ラリー・ウォール)
PostScript(チャールズ・ゲシキ,ジョン・ワーノック)
Eiffel(バートランド・メイヤー)
Ruby(まつもとゆきひろ)
です。これらの人がどのようなバックグランド(知識や探っていた問題解決)のもと,何歳(20歳あるいは30歳?)のときに、どのようなハードウェア環境(今から思えば貧弱なコンピュータ資源)で設計したのかを想像しながら読むと良いでしょう。
相互に関連は無いので,気に入った言語や気になる言語のとこから拾い読みができます。古い言語では,APLやForth、BASIC(ダートマス)が紹介されています。BASICでは共同開発者のケネミー(アインシュタインの研究助手をしたことがある)は亡くなっていますね。マイクロソフトBASICの設計者の意見があればおもしろかったはず;-) 昔々、APLに興味をひかれたり、Forthを勉強しようと教科書を眺めたことがあるので懐かしいです。Luaについては、私はほとんど知らないのですがTeX内に実装されているので興味があります。
他にも興味深いプログラミング言語はあるので,続編が出ると良いですね。つまりLispやScheme,FortranやCobolなどの古い言語やAlgolやPascalなど構造化プログラミングの動きを作った言語,SIMLAやSmalltalkなど元祖オブジェクト指向言語はとりあげられていないです。PrologやLogoもないです。言語設計者というよりはコンパイラ屋さんだけど、Walter Bright(最近はD言語)の考えを聞きたいです。またちょっとスタイルが異なりますが、本書に興味がある人は古本屋さんで『Ada,C,Pascal―言語の比較と評価』(工学社)を探して読むと良いでしょう。
論文捏造 (中公新書ラクレ)
医学分野で研究・発表・論文作成を日常行っている僕にとって、非常に面白く良むことができました。分かりやすい文章で、一般の方でも十分に楽しむことができると思います。臨床医学の分野では、「追試」が難しい分野を故意に選択して、自分のアイディアに沿ってデータを「調整」することで、期待する結果を得るという「捏造」は、残念ながら存在し、そのような不正に対しては、この本の著者が必要性を訴える審査機関の設置という方法では対処しきれないのでは? ジャーナルインパクトファクターの高い雑誌に自分の論文がいくつ掲載されたか、という実績によって、臨床医でさえ待遇が変わる時代になりつつある状況で、やはり、研究者の倫理教育に力点を置く必要があるのでは、と感じました。
アナザー・ナイト
初めてこの作品を目にした時は名前も知らなくて誰なのかもわからない、わかっているのはTOTOのスティーブ・ルカサーがギタープレイしていることのみでした。しかし中味を聞いたら驚きの素晴らしいナンバーばかりで私にとってすごく印象に残った作品です。
当時、日本で一番注目されていたギタリストであるスティーブ・ルカサーはLAを中心に色々な作品でセッションしており、本作品は無名有名問わず彼が活躍した作品のひとつであったと思います、誰にも邪魔されず生き生きとしたルカサーのギター節が本作品で私は楽しめました。
この作品がリリースされた当時、あまりの出来の良さに日本では彗星のごとくヒットチャートに踊り出てAOR全盛期にとても有名になったと記憶してます。当時のおしゃれな男はこれを聴くべきとまで雑誌に書かれる程、スマートで万人が聞いても癖が無く自然に流れ行くサウンドワールドが展開されていて、どのナンバーも心地よく聴けるのではないでしょうか?
それ程本作品はめったに出ないAORの名盤中の名盤ではないかと今更ながら思う次第であります。
Tigermobile
「胸の奥でベルが鳴る
発車のベルが鳴り響く」
(月光陽光)
このフレーズ。
何か新しいことをはじめようとするときに,
背中を押してくれる名曲です。
踏ん切りがつかず,悩んでいる時や,
次の一歩を踏み出そうとしている時に,
自分の心に決着をつけるきっかけを与えてくれます。
ラスト・アクション・ヒーロー [Blu-ray]
『トゥルーライズ』に『トータル・リコール』がいまだにブルーレイ盤が出ないのに、
いつの間に『ラスト・アクション・ヒーロー』がブルーレイで発売されてる!
ハリウッド映画の刑事物と言えば、一匹オオカミの法律無視野郎がヒーローでいられた時代の、
その約束事を強面のターミーネーターのシュワルツェネッガーがパロディにしてしまうという、
遊び心満載のバラエティ映画。
この映画や『ダイハード3』が撮影された頃のニューヨークって、ほんと、世界有数の犯罪都市だったんだな、
となんか懐かしく観てしまった。10年もあれば、世界はやっぱり変わるものなんだ。
カメオ出演の豪華さも古参の洋画ファンにはドキドキものだけど、脇役にしても当時のハリウッド映画の、
見覚えのある常連がやっぱり顔を出していたりして、映画資料的に結構興味深い映画でもあったりするんですね。
悪党が、それぞれしっかりキャラが立っているのも、ショーン・コネリー主演の007シリーズの悪役張りに魅力的。
今思えば、『マトリックス』の弾丸避けイナバウアーも、スパイダーマンがグリーンゴブリンの手裏剣をかわすシーンも、
ジャック・スレーター刑事(シュワルツェネッガー)が殺人鬼の放つ斧を寸差でかわすシーンへのオマージュではないのか。
個人的にシュワちゃん映画のべストスリーに入れているムービーが、公開当時は夢だった薄型テレビで、
シネマスコープサイズでブルーレイ画質で観賞できるなんて、いい時代になったものですよ、うん。
それにしても、劇中でスレーター刑事が使っている銃と、パッケージでシュワちゃんが構えている銃が違うというのも、
ある種の自己パロディなのか、版権的な事情があるのか、何かあれこれ深読みしたくなるなー。