今 伝えたい
2008年3月にリリースされた『音帰し』に続く、公開レコーディング・ライブ・アルバムの第2弾で、ドキュメント風のDVDとの2枚組です。
通常のライブ・アルバムではなく、招待したファンの前で演奏し、スタジオ録音形式で録音するというものです。
したがって、手拍子や拍手・歓声などは一切録音されていません。
全て「禁止事項」とされ、ただならぬ緊張感の中での「ほぼ一発勝負」のレコーディングとなっています。
その辺りは付属のDVDに詳しく収録されています。
1981年、アリスの活動を停止し、本格的なソロ活動を開始して今年で30年ということで、当時を振り返り、「あの頃の熱い想いを、今、伝えたい」とのことで、収録曲は、アジアでの活動が盛んであった80年代前半の楽曲が6曲収録されています。
名盤『EMBLEM』からの3曲と『浪漫鉄道〈蹉跌篇〉』は燃えます!
また「PAX MUSICA」のオープニング曲『チングヨ』はCD音源として初収録されています。
チンペイさんのMB-131ST、泣けます。
新曲も4曲収録されていて、「30年前の熱い想い」と「今も変わらない想い」がブレンドされ、チンペイさんの「声の魂(コエダマ)」が沢山詰まった素敵なアルバムです。
またまた「元気」と「勇気」を頂きました。
司法官僚―裁判所の権力者たち (岩波新書)
弁護士である私にとって、ここに書かれていることは、さして目新しことであはない。むしろ、法曹界ではほぼ常識として語られてきたことだ。ただし、著者のように丹念に資料を収集して検証されてきたわけではなく、元裁判官である弁護士や、その他のの弁護士が友人の裁判官から聞いたり、知り合いの裁判官のキャリアを経年的に見て感じてきたことを語っているだけだった。その意味で、著者が、客観的資料に基づいて、日本の裁判所の官僚的システムを指摘した意義は大きい。
私は、裁判所は第3の役所だと感じている。第1の役所が国の省庁と第2の役所が地方公共団体は、国民や市民による選挙や議員による行政改革で変えることが可能だが、裁判所は「司法権の独立」に阻まれて手を付けることが難しい役所だ。裁判官は「判決」という大ナタを振るう権限があるから、ナタを振るわれるほうである裁判所の利用者の声で、裁判所を変えていくことは期待できない。裁判にかかわっていない一般市民が、裁判所のシステムに関心を持つこともあまりない。しかし、裁判所は個々人の運命だけでなく、時には国の政策まで左右する力を持つ重要な国家機関であり、国家機関である限り、国民・市民のための機関であるべきことを忘れてはならない。裁判員制度は、賛否両論あるものの、司法の中に市民が入り、裁判所に対し市民の注目を集める点で、有意義だと思う。
音標~Voice to Voice~
2009〜2010年の「ALICE RETURNS」そして「ALICE TOKYO DOME 明日への讃歌」では沢山の元気と勇気をもらうことができました。
唯一、12枚目のオリジナル・アルバムが発表されなかったことが残念です。
『ALICE/0002』(もしくは『ALICE XII』)を心待ちにしていたのは私だけではないはずです。
実現に至らなかったところには、やはり「大人の事情」なるものがあったのでしょうか。
それでも、この『音標』がリリースされた事は大変喜ばしいことです。
程無くしてベーヤンも、アルバム『Thank You 愛すべき男たち』をリリースしました(こりゃやっぱり大人の事情ありだな(笑))。
さて、このアルバム、「アリスのアルバム用に作った曲ではないか?」という曲が何曲か収録されています。
あくまで私の感想ですが、そう思いました。
アレンジはともかく、詞の内容とメロディは「今のアリスが伝えたいこと」と感じ取れました。
そして、みんなが待ち望んだ『GOING HOME』の「Studio ver.」が「ALICE」として収録されています(ベーヤンのアルバムにも)。
近年のチンペイさんの世界と、復活したアリスが融合した、そんなアルバムだと思います。
キャリア官僚になったアタシ。。。でも、挫折しました(>_<)―24歳女子が見た官僚と刑務所の世界
著者の明るく前向きな姿勢に助けられて読後感は悪くありません。軽い読み物としてならば十分に楽しめました。
国家公務員採用までの流れは全然知らなかったし、官庁の新人研修というのも未知の世界で興味深かったです。
少々不満に思ったのは以下の点
超難関試験・審査を突破して2年足らず、しかも"官僚"以前には社会人経験が無いと思われる著者なので仕方がありませんが、全編「(たいへん特別な人である)国一(国家公務員一種の略称らしいです)という人間でも(こんなに普通な)○○をする〜」というムードが溢れているのに、かなりしらけました。
高倍率の試験に見事合格されたのは素晴らしい能力だと思いますが、ある集団(超一流企業とか有名大学とか省庁とかある種の職業とか)に属しているということと、個人の資質は別の問題であると思っているので、全編「国一という特別な人間」を前提条件として書かれているのに違和感を覚えます。
著者は見下しているつもりはサラサラ無いと思いますが、"官僚"以外の公務員についての記述も「国一よりは劣った人間」を前提条件としているようで、「それなのに、こんなに素晴らしい人です!」的な表現は少々不快感を感じました。
びっくりマーク多用、今時風言葉遣いは若い娘さんらしいといえばそうですが、どうも物事の表面しか見ていないような印象を受けますし、物事にとらわれない超前向きな姿勢は感動しましたが≒独自の見解を掘り下げたりしない、という印象も受けました。