伝説巨神イデオンBGM集
基本的にはM1の「コスモスに君と」があまりの名曲で、それが目当てでした。
イデオンの持つ壮大な宇宙の神秘における人の命と儚さを見事に象徴した名曲だと思います。
またわずか20歳の戸田恵子さんの可憐で誠実な歌唱もこの曲を名曲にした一因だと思います。
この曲を含めて、作曲は全て、後にドラゴンクエストで名を馳せたすぎやまこういちが担当しており、イデオンのコンセプトを富野監督から熱っぽく語られ、それに応えるかのように神秘的でダイナミックなBGM集となっています。
そして今度は富野監督がこの素晴らしい出来の音楽を受け取り、イデオン制作に当りさらに気合が入ったそうです。
そのように製作者同士が、お互いに刺激し合い切磋琢磨した結果、これまでのアニメでは考えられないほど痛烈にリアルな物語が出来上がったのでしょう。
そういう過程を経たからこそ、単なるロボットアニメの枠を飛び越えた壮大なヒューマンドラマ、またはSF作品となり得たのだと思います。
「ガンダム」の家族論 (ワニブックスPLUS新書)
ページ数は少なく読みやすいが、3月11日の大震災について発売直前に加筆というレベルではなく、全面的に改稿してあり、富野由悠季氏の情熱がうかがい知れる。
地震後にガンダムエースという雑誌に連載作家から「頑張れ」というコメントが寄せられたが、その中で富野だけは「耐えてくれ」「千年前から、ここに住んできたのです。その間にも、自然に屈伏しながらも、また新しい時代を築いてきたのです。」と書いた。
本書もその様な調子で、単なる「ガンダム論」「家族論」だけではなく、氏のアニメーション作品と同じく文化やサブカルチャーや科学や歴史の枠を超え、富野氏の哲学が過去から未来に向けて縦横無尽に展開され、非常に刺激的な一冊である。
本書を貫くのは、「人類を百万年後も生き延びさせる」との信念である。家族は人間を紡ぐシステムの一番基本だから重要、という位置づけである。
しかし、そこは富野のこと、「家族を大事にしよう」という、その場限りで読み捨てられる新書に在りがちな甘い言葉ではない。
「日本や世界の人口は減少する」「エネルギーは有限であり、科学はそれを制御できない」「300年間は町に死体が溢れるだろう」と、冷徹とも言える主張がなされる。しかし、それに耐えて覚悟し、自らを律する修行の時代を越えて初めて、百万年後の家族を守る事が出来る。
これはそんな覚悟の本だ。
伝説巨神イデオン DVD-BOX
LDの頃から幾度となく購入する機会を逃し気が付けばプレミア価格が
付いてしまい見る気持ちが萎えかけていたところの発売で嬉しく思います。
できればG−SELECTION並みに1つにまとめて金額も
もう少し協力的だったら尚良かったんですが。
元が画像に低評のあるタキなのが気にはなりますが資料的にも
記憶的にも価値のある作品なので押さえておきたいですね。
何か来年の春には劇場版のBDが控えているそうですが
TVシリーズならDVDでも十分かと。
超合金魂 GX-36 伝説巨神 イデオン
大変良く出来ています。一番評価したいところは『ランナーパーツなし』というところでしょうか。
ほぼ差換えなしというところもすごいです。トカモフやコポラの立体化も嬉しいところです。
悩んだ末の予約でしたが、十分に満足しています。
Aメカのシャッター部分の差換えは、好みの問題だと思うので気にしません。
大きさに関していえば、旧トミーの奇跡合体と同サイズだというのが笑ってしまいました。
スタッフの方、狙ってましたよね、たぶん。
一つだけ、気になるというか、どうせなら、というところなんですが、
カバーパーツみたいな感じで、Cメカ(イデオバスタ)の機首(大きめのもの)を付けて
いただければよかったなあと、思うわけです。それ以外はほぼほぼ満足です。
ヤマトのアクションフィギュア版イデオンが出たときに、『いつか出る超合金魂を待ち
ましょう』とレビューしましたが、まさかほんとに出るとも思っていたわけではなく、
しかもこんな良い出来になるとも思わず、今は只ただ、満足といった状態です。
伝説巨神イデオン 総音楽集
ようやく、すぎやまこういち先生の名曲がすべて聴けます。音楽的には当時のガンダムと比べてもかなり上質。総音楽集はガンダムに続いて出されてもおかしくなかったのに、随分待たされました。音楽集に限らず、あらゆる面で内容が素晴らしいにも限らず一般的には評価が低く冷遇されていた気がします。
待ちに待った作品ですが、構成が悪いので星ひとつマイナスです。
TV版のBGM集は音楽的な構成の妙がありましたが、それをして尊重してそのままでというのは製作者の詭弁であり何もしてないことの言い訳に思います。
特に映画版のLPは2作品別々に様に見えて混成版になってますので、聞きやすさの面では整理して欲しかった。
また、解説書には映画使用曲も未使用と書かれていたり(そう解釈できる文章)、アイキャッチの使用バージョンやLPに収録されていなかった映画の汎用ブリッジも発掘して欲しかった。
好きな作品なので思い入れがあって、構成のまずさに失望しましたが、音楽的には素晴らしいので一度でもこの作品を観た人にはこのCDは買いです。心に残る素晴らしい音楽世界を体験してください。