乳と卵(らん) (文春文庫)
改行なしでえんえんとつづくうたうような文章が、
読み始めは少し読みにくく感じるのだが、
慣れると読みやすく、気持ちいい。
ただ、文体の面白さに反して
話の展開は芥川賞的というか、
おさまりがよすぎるというか、
起承転結的な感じで物足りなく思った。
賞取りに行ったということもあると思うし、
分量的なことも考えるとしょうがないのかどうか……。
頭の中と世界の結婚
ぼくは今まで、川上さんのことを、
感性自慢したいだけの、つまんない
作家・表現者なんだろうと思っていました。
それがこのアルバム聴いて覆りましたっ!!
すいません、という感じです。
音楽の中でも、関西弁まじりの表現を
手がけていらしたんですね。
それだけでも驚きです。
川上さんは、一般的な意味でいう
メロディメイカーではありません。
でもそこを、異常な熱気のこもったボーカルと
見事なバック陣のサウンドで、
十二分にカバーしてぼくらを圧倒してくれます。
川上さん、ほんと誤解しててすいませんでした!!
パンドラの匣 [DVD]
あっけらかんと呑気な雰囲気もある太宰の戦後学園キャラクター小説よりもグッとクールな感じの映画化作品。
原作は、完成度はさほど高くないけれど、馬鹿馬鹿しくキラキラした魅力の作品だけど、原作をかなり忠実に再現し、かつ『パビリオン山椒魚』の冨永監督と菊地成孔が独創的な味付けをして、簡単には言い難い、余韻が残る作品になってました。
よくもそんなところから集めたな、と思えるほどの多様な分野から集まった大胆なキャストが、本当にはまっている!
17歳に思えない主演・染谷の背伸びした大人ぶり、そして彼を取り囲む窪塚洋介のキラキラした目。仲里依紗のはじけっぷり(ゼブラクイーン前夜の最高の輝きを誇る)、映画初出演の川上未映子の堂々たる大阪女ぶり。そしてふかわりょうの使い方。
主題歌とモノローグのアンサンブル。最後の暗転の余韻。
いつの時代にもある青春のもやもやした時間の断片の中、“悶々”と“キラキラ”とが同居した、他にはない最高にエレガントな気分で映画館を後にできました。
うちにかえろう~Free Flowers~
少し前(と言っても約3年)に、NHKのCFに使われていた曲でした。 プロジェクトXにかぶせたCFだったので、もしや「中島 みゆき」さんの新曲か?と思ってCDを探した記憶があります。
ハスキーで声量もある、実力もありそうなのに、新作が出てこないですね、ちょっと気になります。
FRED PERRY SUMMER 2011 COLLECTION BOOK (e-MOOK)
フレッドペリーのムックを買いましたが、他のレビューにあるように、とても満足できるものです。もともとこのブランドには興味があったので、本だけでもイギリスの雰囲気が楽しめます。付録も縫製や持ち手がしっかりしており、ユニセックスで使えるのがいいですね。