奴隷契約 (幻冬舎アウトロー文庫)
幻冬舎アウトロー文庫への書下ろし。大石君得意の変態お金持ちのお坊ちゃんの物語。
しかし、この変態はただの変態では無い。知性、器量ともに兼ね備え、更に良識もあるちゃんとした変態さんなのです。だから、彼がどんなにひどく残虐なSMプレイをしようともそれは彼にとって必然である。その必然性がインモラルだから彼は悩む。でも、内なる欲求に抗えない自分の為に金でその対象を調達する。
この変態さんの苦悩を克明なSMプレイの描写にて描くまずまずの良作。
物語の大半はSMプレイの描写だし、主人公は有り得ないくらいに恵まれた奴だし、こいつの悩みはバカバカしい位に陳腐だから、これを読んで何かを得られると思ったら大間違い。だけども、少しでもこのバカチンの変態の気持ちが判るバカチン予備軍やインモラルへの憧憬を持つ私のような人種にとっては、こんな題名の本をレジに持って行く価値はあると思う。
アンダー・ユア・ベッド (角川ホラー文庫)
19歳の時、同じ大学の佐々木千尋とテーブルに向き合ってマンデリンを飲んだこと。たったそれだけのことが、人生でもっとも幸福だった瞬間と言う主人公。9年後、偶然嗅いだ香水を引き金として、主人公は彼女の居場所を突き止める。既に結婚し子供までいる彼女は、幸せな生活を送っているかと思われたが…。その後2年もストーカーまがいのことをした主人公は、再び彼女とマンデリンを飲むことができるのであろうか? やがて迎える破滅的だが美しいラストシーン。これは最高の純愛小説である。
最後の晩餐 [DVD]
過激なエログロを期待すると肩透かしをくらいますが、異色のB級エンタテインメントとして観れば十分楽しめました。原作とは明らかに視点や狙いが異なります。別物でしょう。逆に原作を大胆にアレンジしたセンスを評価したいです。個人的には70年代、80年代のホラーやサイコスリラーのエッセンスが随所に感じられ、展開にも意外性があり(やや強引ですが)、退屈しませんでした。独特の映像美や、宗教画をモチーフにしたタイトルバック、クライマックスの結婚式のアレはけっこう好きです。ただ、もう少しお金をかければよかったのでは?と思う箇所がいくつかあったのは事実ですが…。役者では、主演の加藤雅也が予想以上に雰囲気があって健闘していた他、三輪ひとみの美しい存在感、原史奈の可憐さ、前田綾花のキレ具合が良かったです。あと松方弘樹は凄すぎです。
V&R女優20人4時間BEST [DVD]
オムニバスの特徴はいろんな人をつまみ食い出来るところだと思う。そしておいしかったものをより味わおうと単体に手を出すと失敗は少ないですよね。個人差はあると思いますがこれでおいしかったのは菅野亜梨沙と野々宮りんだけです。元アイドルとレースクインですからね。あたり率が10%と低めですが、980円でこの美形2人を味見できるのなら…ということで★3つです。