Fuzjko
フジコさんの持ち味といえばこれまで、もつれた糸をほどいていくような、失礼な言い方になってしまいますが、その時の感情を吐露して弾いているようなところ、たとえば「ラ・カンパネラ」などが、危なかったしさをともなった魅力となっていたように思えて、わたしは心の伴わないテクニックだけの演奏をするピアニストには、聴いていて巧(うま)いなとは思っても、ただそれだけだったのです。そんな中でフジコさんは、その一瞬にすべてを捧げてピアノを弾いているところがとても好きで魅了されていました。
このアルバムには、もう、不安定なタッチのフジコさんはいません。どの曲もフジコさんのレパートリーではよく知られたものばかりですが、音色が全然違う、フジコさんは自信がなかたったそうですが、失礼な言い方になってしまうかもしれませんが、一皮むけたような印象を持ちました。これからの活躍に期待しています。
フジ子・ヘミング 運命の力
身近な親類に、去る6月、「深刻な癌」と診断され患部を摘出した者がおります。ずっと一人暮らしの80歳。 医師には、本人への宣告は辞めて貰いましたが、本人は「もういいの」を繰り返すばかりで、投げやりで、寝たままの危険な状態になりました。
この本を読ませました。ずっと一人暮らしであったこと、たくさんの苦労を経験してきたこと。何匹もの猫と暮らしてきたことなど、とっても似ている人だから、と薦めました。1週間後、彼女は歩きはじめました。表情が全然違います。家の階段は急だから手摺りをつけよう、と言い出しました。
「と-っても、素晴らしい本ね」と言った彼女は、自力で高いレベルの何かを獲得したのだと思います。
フジ子・ヘミングの軌跡 [DVD]
テレビでこの番組を見て、録画し、何回も見続けました。
夜中に何気なく見ていたNHKのテレビにフジ子さんのピアノを弾く姿を見て、彼女の奏でる音に硬直してしまいました。
そのときにメモを取るのを忘れて、何と言うピアニストかなど全然情報がないまま、月日が流れ、また、たまたま、再放送も見ることが出来ました。2回目ながら鳥肌が立ちました。
彼女の奏でる音は彼女の人生を語っていると思います。
菅野美穂演じるフジ子さんの姿は本当にすばらしいと思いました。それに、母親役の十珠幸代さんの演技も本当に最高でした。すごく名コンビだと思いました。
DVDを買った理由は単にビデオを消してしまったのです…しかし、DVDで2箇所ほど自分が気に入ってたシーンがカットされてしまっていたので、少しショックで評価を★4つにしてしまいました。しかし、本当にいい内容なので、是非見てください!
フジ子・ヘミングの「魂のことば」
この本に記されている言葉は,
決して自分を良く見せるために作り上げられたものじゃない
本物の彼女の中にある言葉だということが分かります.
自分の中の汚いもの,迷い,悩みが
取っ払われる気がします.
正直に生きることって辛いことだと思うけれど,
思わずステキだな,と思ってしまいます.
彼女の音楽に何かを感じた人は,
一度読んでみると良いと思います.