原発事故緊急対策マニュアル 放射能汚染から身を守るために
内容は適確で、原発の多い日本に住む人に不可欠な知識だと思われます。もっと内容を修練し、さらに分かりやすく小学生にもわかるモノから、外国語バージョンまで色々と作り税金で配布すべきだと思います。文科省の仕事でしょう。
原発事故を問う―チェルノブイリから、もんじゅへ (岩波新書)
東日本大震災が起き、福島の原発事故が起きた。一週間も経たない、まだ物不足・ガソリン不足が深刻だったときに図書館に行って真っ先に手にとり借りて読ませていただいたのがこの本です。
福島に先立つこと25年前のチェルノブイリの原発事故がなぜ起きたのか。放射能はどのように拡がり大地の汚染を作り出していったのか。当時のソ連政府はこの事故にどのように対応していったのか、IAEAは、アメリカは、西ヨーロッパの国々はどういう思惑を持って立ちまわったのか。そして、チェルノブイリ原発によって空気や土壌を汚染され、故郷を追われた人々はどのように生きているのか。非常に興味深いレポートが並んでいました。
国や政府形態、時代、原子炉の設計や事故の形態・原因も、福島原発の事故とは明らかに違いますが、その官僚主義的隠蔽・無責任体質が、事故そのものや、後手後手に回ってしまい広範囲に及んで住民の健康被害を広げてしまった事故後の対応の背景にあることがあぶり出されており、たった今の日本の姿と重なる部分も多いようにも思われます。
チェルノブイリ原発事故は原子炉の設計が古く、最新技術によりきちんと改良され管理されている日本の原発は安全だとして、問題の本質を自らのものとして学ぶこと無かった日本は結局は同じ轍を踏んでしまった。ということなのでしょう。
日本を滅ぼす原発大災害―完全シミュレーション
本書を読んでいると日本の原発が暴走したら、逃げる場所がないことを痛感させられる。国家権力を悪用してまで、原発を維持する電力会社の皆さんも同様に逃げ場がないのだが、その自覚すら欠けて、自らすら護れない。日本が人災で被爆による自殺国家を推進するのか、と皮肉を言いたくなるほど、情報非公開とただの商業主義の矛盾をどのように説明できるのか、全国民が読むべき1冊ここに登場である。原発運転を再検討すべきであろう。これで被爆したら、広島・長崎は空念仏になってしまう。まずは総理大臣にお読みいただきたい。
政治家、官僚さらには電力関係のエンジニア諸氏ですら本書を読んでいないが故に、福島原発の悲劇は起きている。欧米のメディア報道は事故の進捗どおりに報道、日本の報道は24時間遅れての報道では、国民には義務を果たせない公人たちが国を滅ぼしている、というのは言い過ぎではあるまい。(2011年3月16日現在)
支離滅裂な議論が展開されている、黙して清聴いたしましょう。どうなりますやら。(3月22日)