ヒミズ(3) (ヤンマガKC (1040))
どんどん切望していた「普通」じゃなくなる住田君。
彼の見えているものの正体は何なのか?
答えは出るんだろうか。
それにしても作者は「ちょっといっちゃってる奴」を
書くのがどうしてこんなにうまいんだろう?
例えそれが脇役であっても,ものすごくリアルな感じを
伴って時には主人公よりも印象に残る。
この巻で出てくる野上!!もうちょっと住田君とからんでほしかった。
ヒミズ(4)<完> (ヤンマガKC (1055))
暗く残酷な青春の物語に終止符が打たれました。悲しいなぁ...やっぱりこういうオチしかあり得ないのかなぁ。
普通の大人になりたかった主人公住田君、結局DV(ドメスティック・バイオレンス)親父を殺してしまっただけの悲惨な人生になってしまいました。ウウッ、悲しいよぉぉぉ...
人生に一気にけりをつけようとして「悪いやつ」を退治しようと焦る住田の前に、そう都合よくは悪いやつは現れてはくれないのでした。アア、これが現実かぁぁぁ...
バスの中で見た白昼夢は、それでも自分を「特別な人間だ」と思いたい住田の最後の願望であったわけです。デモ、夢なんだよねぇぇぇ...
残酷なまでに悲惨な青春を描き切った古谷氏、このマンガそれ自体が一般受けして大ブレークするとはとても思えませんが、彼の作品中でも近年の話題作の中でもピカ一の傑作だと思います。単なるギャグ漫画家ではない古谷氏の才能を評価される方は、この作品から目をそむけてはいけません!!