ヴィヴァルディ:四季
ヴィヴァルディの『四季』といえばイ=ムジチ合奏団と相場が決まっているような感があるし、別にそれが間違いだと主張したいわけでもない。ただ、個人的に最も気に入っていて、他にもお奨めしたいのが、ネヴィル=マリナー指揮・アカデミー室内管弦楽団演奏のこの1枚。私自身にとっては、中学の時に聴いて以来、クラシック音楽にハマるきっかけを作ってくれた思い出の一枚でもある。
演奏スタイルは、一般的な『四季』の標準からはかなり外れたものだろう。あくまで叙情的でオーソドックスなイ=ムジチ版をオペラのアリアとすれば、チェンバロやパイプオルガンの響きを前面に押し出し、時には即興演奏まで交えて切れ味鋭く迫るマリナーの指揮は、どこかハードロックを思わせる、現代風の無機的な鋭さが感じられる。逆に、私などは最初にこの演奏に慣れてしまったため、後から聴く『四季』全てに違和感を覚え、指揮者もオーケストラ名も知らないこのCDを求めて、あちこちのレコード店を探し回った経験がある。
バロック音楽というと、どの演奏も変わりばえしないもののような印象を持っている方も多いかも知れないが、このマリナーの演奏を聴くと、決してそんな事はないことが分かる。近い将来、こうしたアレンジで演奏するバロック音楽がブームになる時代が来るのかも…。いや、私自身が知らないだけで、もう既に来ているのだろうか。
灰色の嵐 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
この作品も、殺人の背後にあるのは、愛(家族、夫婦など)と金とセックスで、これらを組み合わせて、伏線をはったり、おなじみの人物を織り込んでいる。ボデイガード兼付き添いの依頼から、殺人誘拐に巻き込まれて、その理由を追跡していくという。こんなに簡単に人が殺されたり、殺すのも、どうかなぁと思う。あんまり好きになれない。また、孤立した島という設定はジェッシー・ストーンでもなかったかな。そう意味では、新しい工夫がある事も無く、特にこの人物がここで絶対に必要という部分も少ない。とはいうものの、適時、現在の時代の雰囲気を取り混ぜて、一気に読ませる直線的な構成は立派。半日もあればよ見通せるので、電車通勤の1往復プラスお昼休みが楽しく過ごせます。
Mr.インクレディブル DVDコレクターズ・ボックス (5000セット限定生産)
家族愛と悪との戦い。
ディズニーらしい設定かもしれません。
ディズニーが嫌いな人は、どれも同じような切り口に見えるかもしれません。
60点主義というか、大衆迎合というか。
40点程度の自主制作番組を作るような製作側からすると、
ディズニーが、映画作りのバランスの一つの目標になっています。
大衆受けする切り口、製作費用と興行収入の均衡、画面の綺麗さ。
自分が作りたいものがそこにあるかと聞かれれば、疑問符だけが残るかもしれません。
愛嬌があり、人間愛がある限り、ディズニーは残る作品が生まれると思われます。
KING BEE BLUES
このCDは大手リサイクルショップで偶然見つけて500円でした…ところで柳ジョージをブルースマンとして認識されてる人ってそんなに多くはないと思いますがこの力作を聴けば日本屈指のブルースマンだと分かります。 内容的には全編ブルースの名曲のカバー 、しかもかなり美味しい選曲で柳ジョージの歌もギターもグイグイきます。 詳しく分析するとホワイトブルースの陰がちらつきます、おそらくプレイヤーとしてのルーツなんでしょう。 ピーター・グリーン、エリック・クラプトン、マイケルブルームフィールドあたり… そう言えば昔の彼の風貌はクラプトン的でした…最近はとんと見かけませんが元気なんでしょうか? 余談ですが彼が弾きまくってるのはレスポールですね! すんごいドライブサウンドのスライドでエルモアやってるのには痺れます。 ブルース好きは見つけたら即買いして下さい!