未成年 DVD-BOX
野島伸司脚本の一作。当時、リアルすぎるほどの描写で社会現象を巻き起こしたほどの作品。なんというか、毎回毎回鳥肌が立つ。「一つ屋根の下」ほどの笑いがあるわけではなく、「聖者の行進」並みの重苦しさがある。色々な悩みを抱える若者たちの高校生生活を、リアルにそして灰色に描いている。野球の試合でのエラーのシーン、「お前なんてダチじゃねえよ!」のセリフ、いつまでも心に残っている。最近のチャラチャラしたドラマにはない、強烈なメッセージを持っている作品。お勧め
安藤昇自伝 渋谷物語 [DVD]
安藤昇の自伝を基に作られた映画で、主観が強いものとも思えましたが、愉しんだと思います。
戦後日本の渋谷を一時期支配した安藤氏は極道の新星でした。
私は極道というよりは、明石屋万吉のような任侠さんには興味ありますし、現在で言う、暴力団とは一線を画す、渡世人には実に愛着がありますな。
堅気の衆には迷惑を掛けないという姿勢がいいですね。
世の中、どうしても体制には組み込まれない人間がいます。気はいいのですが、不器用だし何をやりたいのかわからない。そんな人間が、街をウロウロしていては困りますから、こういう人間をまとめて、彼らなりの掟の中で生きてもらうことは、一つの必要性とも考えるのです。
いまは、法律によって彼らの行動を厳しく取り締まるようになっていますが、それが帰って、善良なる市民社会に潜伏させ、素人でも売春を行ったり、麻薬を嗜んだりするようになっています。
或いは、この区画は極道さんが仕切っていると、はっきりレッテルを貼れるような土地があったほうが、一般人としては、近づかないし、近づくなら近づく覚悟をしてその街に出入りできるのです。
法律というのは諸刃である場合が多いなと、そう感じるわけです。
キッズ・ウォー スペシャル~愛こそすべてだ!~ざけんなよ [DVD]
この『キッズ・ウォ-』では3,4とサンザンやきもきさせらた挙句、4は中途半端な終わり方でした。
SPで茜が翼と祐太郎のどちらを選ぶのかが最大の関心事で、途中いろんなキャラが入り混じってきて『どうなるんだ!?』って感じでしたが
最後の最後でこの2年間の焦燥感が報われました!
ずっと見れなかった翼の笑顔が最高です(*^^*)
今年の夏『キッズ・ウォ-5』が放送されるのでこれは見ておくべきですよ!!!
そうすれば、話の流れが良く分かるはずです(笑)。
武満徹:エア,弦楽のためのレクイエム
武満徹さんが1996年に65歳で鬼籍に入られたこともあり、在りし日を偲んで友人である小澤征爾さんがサイトウ・キネン・オーケストラ、鶴田錦史さん、横山勝也さんを起用しながら武満徹氏の代表作を吹き込み、追悼盤として出したものです。
リーフレットには「私の大切な友人であり、日本が世界に誇る作曲家・武満徹氏の早すぎる死は、残念で残念でたまりません。この追悼盤の演奏を武満さんの霊に捧げたいと思います。」との文を寄せられていました。
「系図〜若い人たちのための音楽詩(語りとオーケストラのための)」では、ロマンティストの武満の優しさが満ち溢れていました。ニューヨーク・フィルの150周年の委嘱作品であり、ズービン・メータから頼まれた作品ですが、調性のはっきりした美しい構成の作品だと高く評価しているものの一つです。
放送初演と同様の遠野凪子さんを語りに起用していました。現代詩人の第1人者である谷川俊太郎による6編の詩の世界を情感豊かな音楽と語りで構成しており、日本を代表するアコーディオン奏者御喜美江の懐かしい音が郷愁を呼び起こします。
「ノヴェンバー・ステップス‐琵琶、尺八、オーケストラのための」は、その名声ほど演奏されないのは、難解だという点と奏者の問題だと思います。この録音では、1967年の初演以来世界で演奏してきた琵琶奏者の鶴田錦史氏と尺八の名手横山勝也氏の2人を起用しています。この曲の演奏にはなくてはならない2人です。武満徹の静寂そして「間」、西洋の手法とは真逆な手法が今も新鮮です。
それは「エクリプス〈蝕〉 (琵琶と尺八のための)」でも同様で、クラシック音楽という西洋の音楽を学び、継承した日本人作曲家にとって、唯一無二となるアイデンティティを日本的なるものに見出したのは理解できますし、世界へ発信できる存在の音楽を創り出すのに伝統的な楽器の借用もまた必然の行動でしょう。
名手オーレル・ニコレのために書かれた「エア(フルートのための)」が遺作となったわけですが、ここではそのニコレの独奏が収められています。
そして武満徹の代表作の一つの「弦楽のためのレクイエム(弦楽オーケストラのための)」が美しい弦の響きで定評のあるサイトウ・キネン・オーケストラで収録してありました。1991年、オランダ・ナイメヘンでの録音です。オランダを本拠とするフィリップス技術陣の録音の冴えが感じられる研ぎ澄まされたものでした。