All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
毎日が死と隣り合わせ、そこで死ぬことになりながらも、ゲームオーバーは訪れずに、毎日をループする主人公。
死の意識が薄れていく中、死なないがゆえの絶望と、そこで唯ひとつであった希望との乖離。
薄れていた死の意識の回復をもっと色濃くかけていればよかったのだが、そこがもう少し足りない。設定はありふれたものでありながら、リーダビリティも高く、一気に読める。
バッケンローダー
発売当時、すぐに値崩れしたり、雑誌の評価も良くなかったので、あまり期待せず、最近プレイしたが思ったよりは楽しめた。
シュミレーションパートは、簡単だって言うくらいかもしれないが、自分的にはちょうど良かった。
ストーリーはいまいち頭に入ってこなかったが。ボリュームもいまひとつ。
ただ、最後までそこそこ楽しんでプレイできたし、まあまあ楽しめた。
灰羽連盟 COG.1 [DVD]
それまでの記憶を失い、光臨と羽根を与えられた者たち。
灰羽と呼ばれる彼女たちが暮らすのは壁に囲まれた街。
壁の向こうにはなにがあるのか?
灰羽と呼ばれる彼女たちの存在意義は?
なぜ少女たちはそこにいるのか?
13話だけですが、私はこれほどまで上手く出来た
アニメは他には知りません。
絵も他のアニメとは違う独特な雰囲気で味がありますし、
なによりストーリーが最高です。
ネタばれはしたくないので詳しくは言いませんが、
決して悲しいストーリーではありません。
温かいストーリーです。
主人公のラッカの純粋さとレキの優しさは、感動します。
ここには、戦闘も恋愛も魔法もありません。
でも、他のアニメには負けないだけの面白さがあります。
見ないと後悔しますよ。
Love Song
曲の分だけ、詞の分だけ、沢山の感情があり、風景がある。
歌になったそれは、強く響き、心を揺らしてくれます。
人を好きになったことのある人なら、きっと届くはず。
この曲を作った人たちを、歌の中の彼らを、感じてみてはいかがでしょうか。
きっと、好きになると思います。
灰羽連盟 TV-BOX [DVD]
どこか懐かしい街並み、人々が忘れたものが残されているような風景。グリと呼ばれる壁に囲まれたその街には、人間とともに灰羽という翼の生えた人々が暮らしている。過去の一切の記憶を忘れて、繭の中から生まれてくる灰羽たち。ある春の日、繭から灰羽の少女が一人生まれ、ラッカと名づけられる…。
lainのキャラクターデザインで知られる安倍吉俊さんが同人誌に発表した「オールドホームの灰羽達」をアニメ化した作品です。同人誌の内容は1、2話で消化されていますが、その後の全ての脚本を安倍さん自身が手掛け、キャラクター、場面設定等を担当されているので、全編通じて安倍さんの個性が強く打ち出された作品になっています。
ストーリーとしては、グリの街と灰羽の生活をほのぼの描いた前半、灰羽の謎、ラッカとレキの罪と救済が描かれる後半に二分され、雰囲気は大きく異なります。特に後半のストーリーは圧巻で、ここまで深い喪失感と終末感が描かれている作品は珍しいと思います。
アニメの中でも数少ない、文学性を持った作品です。美しい映像と音楽が、物語と寄り添うように溶け合って、確固たる世界観を紡ぎだします。
灰羽やその謎に関する説明は少なく、多くは視聴者の想像に委ねられます。決してすべてにおいて丁寧な作品ではないように思います。前半から後半への展開は急ですし、ラッカとクウの関わりも、もっと時間を割く必要があったと思います。
しかし、それらを上回る感動が最終回にはあります。ラッカとレキというふたりの少女の物語は、荒削りな面もありましたが、本物だけが持つ輝きを秘めた傑作だと思います。