R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
このコンサート、生で聴いているが(『英雄の生涯』のみ)、CDで聴くと、「あれ、こんな音だったかな?」という感想だ。
実演は、暴れるオーケストラの手綱を指揮者が必死で抑制して何とか端正さを保とうとした、微妙で危ういバランスの熱演だと思った。
しかしCDは、どこか他所行きな感じ。
長原幸太さんのヴァイオリンソロはもっと挑発的だった。録音ではかなり変わっている。
と、振り返ると違和感を感じる演奏だが、初めて聴く人にとっては奇をてらわないスタンダードな演奏だと思うはずだ。
機能的で現代的な演奏だ。