イングリッシュ・ペイシェント [DVD]
すばらしい映画です!原作を読んでいないので比較は出来ませんが、こんなに切ない映画を見たのは久しぶりです。ジョン・シ-ルの映像はなぜこんなに美しいんだろう。ピーター・ウエアの刑事ジョンブックでこの人を知って以来この映像監督にはいつも本当に脱帽です。脚本、映像、演技すべてにおいて満点に近い出来。禁じられた恋であると知りつつ激しく求め合う二人。戦争という不条理の中で翻弄されるアルマシ-とキャサリン、そしてハナ。陳腐な言い方かもしれないけど運命とはかくも不可解で、意地悪で、切ない物か!
Winners ~アカデミー賞で聴くクラシック (最優秀作品賞)
映画音楽というのは、その音楽と共に映画のワンシーンが思い出されるものです。このCDを聴いていると「あー、イイな~」と目を閉じて、その映画のシーンを思い出します。残念ながら、いくつかの未だ見ていない映画については、あまりピンときませんでした。しかし、さすがはアカデミー賞受賞(ノミネート含む)作品に使われている音楽だけあります!その映画をしらなくても、音楽にかなり惹きこまれます☆☆☆
また、このCD付属の「解説書」はカナリお得モノです。映画評論家の西村雄一郎氏による解説、及びコメント→スゴイですよ!読まなきゃ損!!収録されている曲と映画の解説を読むと、曲をより深く楽しむ事が出来ます。それ以外にも、映画興行ランキングや年代別映画総論も面白いです。もの知りになれ、私もさながら映画解説者(笑)
しかし、何よりこのCDの良いところは、「沢山の映画を観たい!!!」という気持ちにさせてくれる事です。今年は時間を見つけて、このCDに収録されている曲が使われた映画を、一つ一つ観ていきたいですね☆
でもでも、折角なら2枚組にしてもっと沢山の楽曲を入れてもいいのではないでしょうかね???という事で、4☆です。
イングリッシュ・ペイシェント オリジナル・サウンドトラック盤
壮大なスケールをもったアカデミー賞受賞作品のサントラにふさわしい
充実の一枚!オープニングの「The English Patient」から
まさに異国の雰囲気がたっぷり!と言ったメロディーが聞こえてくる。
時代を感じさせる「Cheek to Cheek」や、ピアノのメロディーが
何とも言えない「コンヴェント・ディ・サンタナ」。
そして何といっても極めつけはエンディングの「As Far as Florence」
だろう。それまでに聞いてきた26曲がここに全て集約され、一層胸を
しめつけてくれる。マールタのハミングが聞こえて、消えて、再び聞こえて
くるラストがたまらない・・・。
イングリッシュ・ペイシェント [DVD]
切ない余韻がいつまでも残る素晴らしい映画です。
ゆったりと流れる時間、心に残るシーンが続き、
レイフ・ファインズの熱い視線にドキドキします。
実はこの映画を初めて観たとき、
「良く分からない話だなー」
と、不覚にも思ってしまいました。
それから年月が経ち、きっと私が大人になったのでしょうね。
次に観たときは、最初から最後まで、
とても大きな流れにそって物語が進んでゆくのを、
大きな感動とともに観ることができました。
音楽も素晴らしいし、出てくる人の様々な感情を思うと、
とても切ない、最高の映画だと思います。
この映画のDVDは、みつけた時にすぐ買ったのですが、
もうなんど観たか分かりません。
きっとこの先も、おばあちゃんになるまで
なんども観てしまうと思います。
観るたびに泣けてしまう私の宝物のような映画です。
イングリッシュ・ペイシェント [DVD]
華やかな女優たちの、「私を美しく撮るのがあなたの仕事なのよ」とでも言いたげな張り詰めた美しさはもちろん、映画の醍醐味でもあり、プロ意識を感じさせて良いものである。これに対しジュリエット・ビノシュは、フィルムの世界の中の住人となり、生き生きと動き、鮮烈な印象を残す。
戦争が終結した後、患者のもとへやってきて戸口に立ち、「It's raining!」と言って笑う彼女の表情は素晴らしく美しい。こんな彼女を撮ることができたカメラマンや監督は幸せだったろうな、と思う。
そして、ハナとインド人の爆弾処理屋の教会でのシーン。照明筒を手にしたハナが教会の内陣、天井近くまで宙に舞いあがり、壁のフラスコ画を照らし出す。美しく、幻想的なシーンである。
連合軍により撃ち落とされたドイツ軍の複葉機に乗っていた男は、全身に大火傷を負っているばかりか、記憶を失ったと自ら申告し、イギリス人らしいという以外、まったくアイデンティティを持たない。死期が訪れるのを待つばかりのこの男を、看護婦のハナは静かな教会の廃屋で看病し、看取る決心をする。長かった髪を短く切り、せいせいとした表情で微笑むハナは、強くすがすがしく抜けたように明るい。
ドイツ軍により破壊され、至る所に地雷が仕掛けられたイタリアの片田舎。教会の廃屋に、戦争により命をもてあそばれ、運命を変えられてしまった者達が次第に集まり、身を寄せ合う。そして、多くを語らず死を待つばかりのイギリス人患者の、失ったはずの記憶が交差する。
ハナとイギリス人患者の最後のシーン。レイフ・ファインズの目と、ジュリエット・ビノシュの泣きの演技がまた素晴らしい。