
運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)
20世紀後半のアメリカで活躍し後の多くの作家達に影響を与え続ける偉大な作家・脚本家で、旧作の映画化も活発に進み今尚高い人気を誇る怪奇幻想の巨匠マシスンの日本オリジナル最新傑作短編選集。著者はここ最近21世紀に入ってから執筆されておらず新作が読めないのは残念ですが何せ今年84歳のご高齢ですから無理からぬ所で、それでも記憶に新しい映画「アイ・アム・レジェンド」の大ヒットに続いてキャメロン・ディアス主演で初めて映画化された「運命のボタン」で相変わらずの人気の高さを感じさせ健在振りを見せてくれています。四十年前に書かれた作品が現代に映画化されても全く古びず違和感がないのは著者の作品が時代に左右されない普遍性を備えている事の証しだと思いますし、本書収録の全13編を読んで懐かしく古くて新しい作品世界の魅力を改めて実感しました。それから今回の作品には自分だけでなく愛する家族の身に降り掛かる不幸が描かれている点を顕著に感じましたし、意外にも無慈悲に幕を閉じる悲劇だけでなく最後に丸く収まる軽妙な喜劇も著者の持ち味のひとつである事に気づきました。
『運命のボタン』平凡な主婦が奇妙な選択を迫られた末に迎える無慈悲な運命。『針』呪いの人形の物語に巧みな捻りを加えた掌編。『魔女戦線』無邪気な少女達の正体は実は魔女で・・・・幼さと戦争で発揮する力との不気味なギャップ。『わらが匂う』妻を亡くした男に怪異が襲い掛かり、やがて意外な真相が判明すると共に衝撃の結末が訪れる。『チャンネル・ゼロ』刑事が少年の事情聴取を行う形で進む怪しく血塗られた父母消失の謎。『戸口に立つ少女』ある夫婦が経験する愛娘の身に起きた戦慄の悲劇。『ショック・ウェーヴ』80年を超える年代物のオルガンが起こす恐怖の顛末。『帰還』未来への時間旅行の途中で事故に遭った男の哀切な夫婦愛を描く悲痛ながら本書一番の力作です。『死の部屋のなかで』異次元と結ぶ扉を描く恐怖小説と思わせて・・・・この結末には期待はずれでがっかりです。『小犬』母と幼い息子の絆を引き裂こうと何度でも執拗に現われる不吉な小犬。『四角い墓場』旧式の拳闘ロボットが故障してしまい自らロボットに扮して最新鋭のロボットと対戦する元ボクサーの中年男の無鉄砲だが気迫溢れるど根性。『声なき叫び』テレパシー能力を持つ超能力少年が実の父母を火事で失い引き取られた保安官夫婦の家で初めて温かい家族愛を知る感動の物語。『二万フィートの悪夢』飛行機の機体にしがみつく怪物を飛行中の窓から目撃した男が誰にも信じてもらえず一人で挑む孤独な戦い。
本書の刊行は日本で新たな世代のファンを獲得させる契機になると思いますし、古くからのファンの私としては例えB級作品でも結構ですので今後も未訳作品がどんどん紹介される事を願っています。

私の中のあなた 下 (ハヤカワ文庫NV)
文章はとても味わい深く、登場人物たちに感情移入してしまいます。悪人が登場しない話だと思います。ラブストーリーや青春小説的な要素もあって、素晴らしい本です。
暗喩が多用されていて、少し読みにくいのが気になりましたが、
展開が気になって夢中で読んでしまいました。
ラストは賛否両論あると思います。うまくまとめたというか、少し安易な気もしました。面白く読め、考えさせられる題材だっただけに少し失望しました。
何より、話題の中心人物の一人であるケイトにだけは感情移入できなかったのが辛かった。

ナイト&デイ(エキサイティング・バージョン) [Blu-ray]
アクションのトム・クルーズ&ラブコメのキャメロン・ディアスの共演。
これだけで、この映画の色彩を表しています。
ハッキリ云って、訴えかけるものは何もないです。
しかし、200%楽しめます。
頭を空っぽにして見れば、見た後はストレスがどこかに行って、爽快感で一杯になります。
個人的には、次は、映画「チョコレート・ファイター」のジージャーとトム・クルーズの共演が見てみたい。
CGを多用するトム・クルーズと、ほとんどCGを使用せず生身の体でアクションするジージャーが共演するとどうなるか楽しみです。
因みに、ジージャーは、主演第2弾の映画「レイジング・フェニックス(Raging Phoenix)※」に続き、第3弾の「Jak−ka−len(ジャッカレン)」にて、コメディ・アクションにも初チャレンジしていますので、トムとの共演も準備万端です。
※】映画「レイジング・フェニックス(Raging Phoenix)」=2011年5月14日開催の「1st THAILAND STUNT AWARDS」の“BEST FIGHT AWARD”&“BEST STUNT by A STUNT WOMAN AWARD”受賞作品。

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※】映画「レイジング・フェニックス(Raging Phoenix)」=2011年5月14日開催の「1st THAILAND STUNT AWARDS」の“BEST FIGHT AWARD”&“BEST STUNT by A STUNT WOMAN AWARD”受賞作品。

グリーン・ホーネット IN 3D [Blu-ray]
3D本編ですが、3D効果は弱く感じました。迫力あるのは、メニュー画面とトレードマークのハチが飛ぶ所とエンドロール位。テレビの3D奥行き設定を最大にすれば何とか観れるかなというレベルでした。
あと音声解説がただの雑談のような感じでガッカリしました。
2D本編は楽しめました。
昔のオリジナルは、ブリットもカトーも真面目で、クールに活躍していましたが、今回のブリットの馬鹿っぷりには笑えました。カトーとの主従関係もなく、ケンカはするわ、車ん中で歌うわ、信号無視して赤信号ぶっ壊すわ、とにかくハチャメチャ。
でもこれで良かった気もします。オリジナルのように大の男2人が生真面目に仕事をこなしていたら、今の時代、2人の関係を怪しんでしまいがちですからね。現代に合わせたという事でしょう。
観賞して気が付いたんですが、結構オリジナルを知っている人にはニヤリとさせられるシーンが思いのほか多かったです。 ブルース・リーの似顔絵、ワンインチパンチ、出動の仕方、お馴染みのテーマ曲はもちろんですが、特に感心したのはブリットが戦闘中に肩を撃たれ、入院すると自分がグリーン・ホーネットだとばれるので、後日カトーにひと芝居打ってもらうところなんか、昔のオリジナルにもまんま同じエピソードがあり、にんまりしてしまいました。
あと、工事現場で敵の罠にはまり、ブラックビューティー号の前後からタンクローリーで挟まれ身動き取れなくなるシーンも、昔は重機に挟まれるという似たようなシチュエーションがあったのでニヤリとしてしまいました。
バットマンは昔の方がオチャラケていて今はシリアス路線になりましたが、このグリーン・ホーネットはその逆パターンですね。そこら辺も新鮮でした。
昔の熱烈なファンもとりあえず怒らずに広い心を持って観てみてください。