夏のロケット (文春文庫)
かつて高校で小型ロケットを作ったほどの宇宙少年たちが社会人となった今、そんな本物のロケットを作っていく。その一途なまでの彼らの描写が巧みで、ロケットのことなんて何も知らない文系人間のボクものめり込んでしまった。発射実験は成功するか、しないかだけだが、ボクは手をとって成功を願ってしまった。
「核弾頭を運べばミサイルに、人間を運べばロケットになる。」
そんな現実を抱えていてもロケットは飛んでいく。
すごく美しい。
川の名前 (ハヤカワ文庫JA)
東京にペンギンが現れるだなんて、昨今のアザラシなど群れからはぐれたり理由がわからなかったり
して、町なかにいるはずのない動物が出現する話に絡ませているように思いました。
小学生でも携帯電話を持ったり、インターネットをバリバリに使いこなしたりする…時代はすっかり
変わったなとつくづく思います。
架空の川とはいえ、住んだことのない東京の様子は想像するだけですが、ふと、自分の子ども時代の
情景が浮かんでは消え、消えては浮かぶような場面もあり、話題やツールは現代物でも、小学生の
発想は私の頃と似たものがあるように感じました。
ミクロは残念でしたが、子どもは親のもとを巣立っていくものだから、ゴンは彼の一生を悠々と泳いで
いくと思います。
パペンとマペンが再び幸せでありますように…。
PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)
特に現役のPTA役員・委員の皆さんに読んでほしい良書です。
PTAは今の状態がベストでなんの問題も改善点もない!
と思っている人にとっては悪書です。
ほんのちょっとでもPTAのあり方に疑問を感じていたり、活動に苦痛を感じているかたはぜひ読むべきです。