ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部PARTII うしろに立つ少女 前後編
”学校に伝わる七不思議”的なアプローチのADVです。
前作プレイ後に今作をプレイしましたが、
途中までは正直”☆3つくらいかな‥”と思っていました。
というのも非常に重要な情報がいとも簡単に聞き出せてしまうからです。
その御都合主義ともとれる安易な展開に”このままラストまでいくのでは?”
と心配してしまうほどでした。
(安易過ぎるため登場人物が記号としての域を超えない印象すらありました。)
ところが、後編の中盤から本作は怒涛の展開を見せ始めます。
特に最終章。
それぞれの人物の持っている「業の深さ」が見事に結実します。
そして、迫りくる恐怖。前作以上の情景描写です。
”人間とはここまで豹変できるんだ”という、本質的な意味での怖さです。
シナリオを手がける坂本氏に何かが憑依したのではないかと
思わせるほどのテンションの高さと構成構築力の高さ。
数箇所の説明不足や矛盾点が散見されますがそれらは後半を支配する
圧倒的なテンションの高さと説得力の前ではなんらの意味も成しません。
ADVは結構な本数をプレイしていますが、
ファミコン時代のソフトで放心状態になるとは思いませんでした。
今回の第3弾のADVはどれもオススメですが、
プレイ後のインパクトとシナリオの坂本氏の稀有な才能に敬意を表し、
本作を☆5つとします。
プレイしたことがない方にも本当にオススメの一作です。
ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者 前後編
ディスクシステムが全盛の頃の作ながら、ここまで恐怖に満ちた推理モノはそれ以降出会っていないと思う。
当時はディスクシステムのロード時間がかえって恐怖を感じさせて、夜中に独りでやって後悔した思い出があります。
金田一っぽい世界観と無骨なサウンドが恐怖心を呼び覚まします。最近の完成されたゲームよりも、こういうチープな音や画像の方が想像力を掻き立てて怖さが増す・・・という見本のような作品です。
しかし・・夜独りでトイレに行けなくなります。