聖職の碑 [DVD]
時は大正、長野県の中央アルプスと南アルプスの谷間の村の中箕輪尋常高等小学校では教師たちが教育の在り方についてもめていた。鍛錬こそが子供をのばすという校長と個性を重んじることが重要だという若い教師たち。そんな中で校長は鍛錬主義の実践の場である中央アルプスの主峰「西駒ヶ岳」への学校登山を行った。少年数十名、教師3名、OBの青年たちは順調に登山を進めたものの山小屋に着くとそこにはあるはずの山小屋がない。そして彼らは山の頂で一晩をあかすことにした・・・
明治から大正へと時代とともに思想も駆け抜けていきその先導者であるべき教師たちもまた悩んでいる。そして教育の問題から大悲惨時が発生する。教育県といわれた長野の姿、そして今でも続いているという西駒ヶ岳への学校登山には何人も感嘆せずにはいられないことだろう
写蹴(しゃしゅう) ファインダー越しに見た歴代サッカー日本代表の素顔
7/28の日経新聞「フットボールの熱源」を読んで購入しました。
1970年代〜現在までの日本代表の写真がたくさん詰まった本です。
本というより、写真集に近い感じ。
年代別に振り返る形式の他、後ろの方には人物ごとにエピソードがまとめてあったり、釜本さんとの対談も載っていました。
サッカージャーナリストとしてお馴染みの杉山さんや西部さん、後藤さん、元川さんなど、サッカーの本は色々持っていますが、こんなに写真がたくさんな本は初めてです。
ちなみに、カラー写真満載の割にお値段もお手頃。
今みたいに、サッカーがまだメジャースポーツじゃなかった時代。
昔は、著者のカメラマン・今井氏だけが海外遠征についていっていたそうです。
写真からはそんな当時の空気感や状況が伝わってきます。
文章を読むと、更なるエピソードも。
著者の目線は優しくて温かい、選手に愛情を感じるものでした。
私自身は中学2年生の1994年アメリカW杯からサッカーを観始め、今や有料放送に加入して海外サッカーを観る程ハマっています。
こういう本を読むと、もっとJリーグ観なくちゃなぁと思います。
Jリーグをスタジアムまで観にいくのって、年に2、3回なので。(反省)
そういう訳で、釜本さんや奥寺さん、風間さんなどはTV解説等で目にしたりはしても、現役時代を知らないのです。
セルジオさん(写真見て笑ってしまった〜)も選手だったんだよね・・・と思ったり、岡田監督変わってないなぁと思ったり、時代を感じるユニフォームや髪型、選手の私服に笑ったり。
面白かったです。
南アフリカW杯では、予想外の日本の奮闘が嬉しかった。
これから乗り越えていかねばならない壁や問題はたくさんあると思うけど、応援していこう!って改めて思わされる一冊です。
次のW杯(4年後・・・笑)までには・・・というか、W杯が終わった今こそ読んでみてください!!
追憶の60年代カリフォルニア―すべてはディランの歌から始まった (平凡社新書 (018))
サブ・タイトルにもあるように、「すべてはディランの歌から始まった」著者の自伝的エッセイです。アメリカがもっともアメリカらしかった(最後の)時代と言われる60年代のアメリカに留学した著者は、「ボブ・ディランの夢」や「スペイン革のブーツ」(この曲と、松本隆の「木綿のハンカチーフ」の類似について言及した文章を目にしたことがないのは、僕の寡聞ゆえなのでしょうか)さながらの出会いと別れを繰り返します。行間が変に輝いて見えるのは、「60年代のカリフォルニア」を特権的に生きた著者への憧れからでしょう。「60年代」だけでなく、それに「カリフォルニア」までついているのです。同世代の人(60年代を生きたこと自体を特権的に語る人も多い)でも羨ましくなるはずです。各章に冠せられたタイトルも、きっとこの時代を生きた人には特別の感慨があるでしょう。後追いの僕のような者でさえ、歌そのものの良さから喚起され、ぐっときてしまうのですから。
読んでいて、ただひたすら羨ましくなりました。