青春の蹉跌 [VHS]
高校生の時にこの映画を観ました。
当時「青春の蹉跌」の意味もわからず、只単にショーケンが好きで観ました。
数十年経った今、再度ビデオで観て改めて、「音楽」&「時代背景」&「もやもやした青春時代」等一気にその青春時代に戻った気分になり懐かしく観ました。
やっぱりショーケン最高&井上尭之さんの音楽も最高でした。
金環蝕 [DVD]
日本の政治ドラマとしては傑作の部類に入る。ダム建設をめぐる汚職と金の腐敗政治や企業・政治家の権力闘争もおもしろかったが、演じる俳優がみな名優で彼らの演技をみているだけでも面白かった。
三国連太郎の政界の爆弾男、仲代達矢のオカマちっくなキレモノ官房長官、宇野重吉が貧相なメイクで演じる金貸し、西村晃の土建屋丸出し、そしてエリート企業幹部を演じさせたら右に出る者はない神山繁、内藤武敏、永井智雄、根上淳らも好演していた。そして神田隆(佐藤○作)と久米明(池田○人)のそっくりぶりも楽しかった。
生きている兵隊 (中公文庫)
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「私が南京に入ったのは入城式から二週間後です。大殺戮の痕跡は一片も見ておりません。何万の死体の処理はとても二、三週間では終わらないと思います。あの話は私は今も信じてはおりません」
石川達三 ~「『南京事件』日本人48人の証言」より
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蒼氓 (新潮文庫)
冒頭の、雨の神戸の描写に、暗い小説かと思いながら読み始めました。
1930年の、ブラジルへ渡る移民たちを描いた三部作です。
田畑や家財一切合財を手放して出てきたのに、病気で渡航を許されない家族、思う人と
別れて船に乗る娘、煙管を握りしめて、周りに心を開かない婆さん……酒を飲んで景気
よく踊ったり歌ったりしている男たちでさえ、どこか暗く見えてくる。
それなのに、一気に読みきってしまいました。日が経つにつれ、幸も不幸もひっくるめ
て現実を受け入れていく登場人物たちの姿の、そのエネルギッシュなこと。
そして、第三部のラストの、ブラジルの日差しをあびる移民たちの姿。
階級社会、人間のもつずるい一面など、考えさせられる部分も多くありましたが、なに
よりも、生きていくエネルギーをもらえる、そんな小説でした。
神阪四郎の犯罪 [DVD]
「真相は薮の中」。そんな映画です。
森繁は偽装心中の嫌疑で起訴された雑誌編集長を演じています。
法廷での関係者の証言による回想場面で森繁は、ひとりの人物を様々に演じ分けていて、
この映画を観た後にずっしりと残る“凄み”は、森繁の“技量”と、心中相手の役の左幸子の
“狂気”に因るところが大きいように思われます。
この時期森繁は、アチャラカものも含め、多くの映画に出ており、DVDになってるものも
多くありますが、森繁の“凄み”を体感したい方、この作品はオススメ。