錯覚の科学
この中で引用されている見えないゴリラの実験は2004年イグノーベル賞心理学賞受賞とのこと。
中身のアウトラインは他のレビュアーや目次に譲るとして、この実験1と記された章に見えざるゴリラの内容が記載されている。
この本を読まずに、"Invisible Gorilla"で動画を検索してもその映像は見ることができるが、この本を読んだ後にビデオを見ても「ほんまかいな?」と思わずにはいられない。
(もしこの本を読まずに"Invisible Gorilla"で動画を検索してどんなものか見るのなら、英語のナレーションと字幕の指示に従って見て欲しい。)
この本を読んだがために、こうしてレビューを書いている間にも、自分の脳にだまされているのではと自分の脳に対して疑心暗鬼になってしまう。この本はそんな本。
そして、他人のちょっとした言い間違いや勘違いに長時間をかけて非難することが時間の浪費であることがわかる一冊。
個人的な好みの範囲だが、原題の"The Invisible Gorilla and other ways our intuitions deceive us"が示す、中身を想像させるウイットを伴ったより的確に表現した題名を和訳版にした方が「錯覚の科学」と単純にするより良いと思った分☆ひとつ減らして☆4の評価としたい。
チボー家の人々 DVD4枚組(1WeekDVD)
ノーベル賞を受賞した名作大河ロマン小説を映画化したもの。
原作を読んだことがある人にとっては、
あの本の世界が映像化されることに感嘆することでしょう。
もちろん、本でしか表せないものもありますが、
映像でこそ伝えられるというものの力を感じることができた。
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
科学者の数多いエピソード集のなかで、間違いなく最高の本。どころか、ぼくが今まで読んだ中でいちばん好きな本だ。思い出してみると、自分も大きくなったらファインマンに会えるもんかと期待していたのに、後にすでに亡くなってることを知ってすごくがっかりしたっけ。あ、それ以前に、ファインマンに会えるような仕事してないけど。
本書の構成はエピソードをまとめたものになっているので、ストーリーを追ってどうこうレビューするのは難しい。しかし内容は一貫している。ファインマンは、科学的に正直で、イタズラが好きで、人生を楽しむ達人だったってこと。
エピソードのジャンルはもうホントに雑多。ノーベル賞受賞みたいなどうしてもお堅くなる話はちょっとだけで、本書の大半は、ドラマーや金庫破りになってみたりとか、(タモリの四カ国語マージャンみたいな)なんちゃってイタリア語で挨拶をしてそれが不思議と通じちゃったり、バーでなんとか女の子とうまいことにならないか四苦八苦してみたりとかする話。どのエピソード一つ取ってみても手放しにおもしろくて、ぼくもかくありたいもんだ、と思うほかない。
ちなみにこの本、ファインマン自身が書いたわけではない。口述したテープをほかのひとが編集してまとめたものだ。ファインマンマニアは、その口述したテープがCDになって売られてるので(検索サイトで調べるとすぐ出てくる)、聞いてみるとおもしろいかも。ぼくは、笑いながら語るファインマンの肉声もさることながら、10年も前に読んだ本のエピソードに出てきたボンゴドラムの演奏に耳を傾けているうちに、なんか不思議な気分になった。
ビューティフル・マインド [DVD]
事前情報ゼロで見ました。
結果的にこの方法が正解です。
物語が進むにつれ、自分の中でジャンルが変遷するのが楽しめました。
友人から浮いている変わりものの学生、「ペーパーチェイス」や
「パッチアダムス」みたいな【学園もの】か?
急に「007」風の【スパイもの】、いや【軍事サスペンス】に早変わり。
面白いぞ!
それが幻覚と現実、どちらが本当の世界かわからなくなる
【モダン・ホラー】になります。
どう着地するつもりなの??
結局、「フォレスト・ガンプ」的な
【人生もの】【ヒューマンストーリー】
として完結します。
ふ〜重たい映画だったぜ・・・って実話かよ!
じゃ【伝記】じゃん!
世界で一番美しい元素図鑑
元素そのものは理解するのが難しいと思いますが、この本は
1つの元素につき見開きで写真たっぷりに紹介してくれていて分かりやすい。
金のように分かりやすいものはその輝きを魅力たっぷりに紹介してくれて
ラジウムのようにとらえがたいものは時計の夜光塗料で紹介してあるなど、いろいろ工夫されています。
ページをめくるたびに溢れんばかりの色に彩られ、世界で一番美しい元素図鑑といううたい文句に偽りなしという感じです。
高校生ぐらいのお子様へのプレゼントに適していると思います。