西田佐知子歌謡大全集
全盛期をリアルタイムで聴けた世代ではないのですが
何曲か好きな曲があって思い切って購入。
年代を追った4枚とカバー曲&インタビュー(1967)入り1枚の5枚組。
聴きごたえがあって飽きもきません。
西田佐知子としてデビューする前は演歌歌手だった時代もあるようですが
ド演歌どっぷりというよりは、エキゾチックありポップスありの楽曲を
独特の伸びやかな歌声でたっぷり聴かせてくれます。
今は女性ヴォーカリスト全体がR&Bなどに代表される洋楽の発声の影響を受けすぎてしまって
日本語独特の発声を生かした歌唱が絶滅寸前な状況で
その意味でも大変価値のあるボックスかと思います。
鼻濁音をたっぷりためる、あるいはさらっと流す
「アカシア〜の」の抑揚や音が口にこもる感じも1番2番3番で全然違います。
日本語の音楽が演歌や民謡だけで無い以上
ポップスにも日本語の発声を生かしたものがあるはずで
その点、凄い声量や技術を前面にだす歌手ではないかもしれませんが
一つ一つのフレーズがとても丁寧で雰囲気を大事にしている分
独特の魅力を持ち得たように思います。
再評価の気運が高まって欲しい歌手です。
ナナ・ムスクーリ全集~アマポーラ
クラシックギターの名曲に乗って流れてくるナナの歌声は、どこか暗い所を残すような渋さがある。美しいと表現するのにふさわしいだけの透明感を持った、現代の癒し手といえる歌手である。ただし、声楽家というジャンルと思って購入すると、お門違いという所。そういったお客様も、もちろんこの歌手に呑み込まれてしまうでしょうが…。
名曲「アメイジング・グレース」の歌い手としては、このくらい渋い方がかっこよく聞こえます。また「アルハンブラの思い出」「禁じられた遊び」なども、一種の情欲を燃え立たせるほど、美しく儚く聞こえます。
日曜はダメよ [DVD]
冒頭、メルナ・メルクーリが埠頭を駆け抜けながら次々と服を脱ぎ捨て、はちきれんばかりの笑顔で海に飛び込むシーン。そのはつらつとした姿に、いきなり心を持って行かれます。
ギリシャの港町を舞台に、陽気な娼婦イリヤ(メルナ・メルクーリ)とアメリカ人考古学者ホーマー(ジュールス・ダッシン)が繰り広げるラブコメディー。
研究のためギリシャにやってきたホーマーは、イリヤに一目惚れ。そんなイリヤはフリーの娼婦。そして町の売春婦を束ねるボス、ノー・フェイスは彼女が目障り。ホーマーはノー・フェイスから資金提供を受け、商売をやめさせようとイリヤを「教育」しようとするのだが・・・。
いわゆる「じゃじゃ馬ならし」をしようとしたカタブツの学者が、ギリシャ人気質を理解しなかったため失敗してしまう・・・という、一種の風刺コメディーとして語られる本作ですが、この映画の魅力はそうした風刺的なところよりも、とにかくはつらつとした人間模様だと思うのです。
「娼婦」というと、映画では大抵人生の底辺を生きる暗いキャラクターとして描かれますが、メルナ・メルクーリ演じるイリヤは陽気な性格と美貌で男たちの人気者。この映画の中の誰よりも生き生きと、実に人生を楽しそうに生きています。彼女の一挙手一投足がとにかく素敵。猫がおもちゃと戯れるように、ストリートオルガンのハンドルを漕ぐしぐさ、独自の解釈でハッピーエンドに改変してしまったギリシャ悲劇を、男たちに楽しそうに語る様子・・・。
イリヤに限らず、この映画の登場人物たちは皆、ほんとうに人生を楽しそうに生きています。4人の娼婦が、横一列に並んで歩くシーンがたびたび出てきますが、これはイリヤに対しての「無個性」を表現している演出かもしれないのですが、彼女たちが背筋を伸ばして颯爽と歩く姿があまりに魅力的に見えてしまい、何だか素敵に感じてしまいます。イリヤの取り巻きの男たちも、困ったカタブツのホーマー君も、不思議と皆生き生きとして見えてくるのです。
「人生ってこんなに素晴らしい!」
そんな言葉が映画の画面から溢れてくるようです。
今の世の中を見渡した時、人生の孤独や悲しみを訴えるドラマばかり・・・。一体いつからそんな風になってしまったのでしょうか?
映画のクライマックスで、売春婦のボスに対して娼婦達が暴動を起こし、拘置所に入れられてしまいますが、檻の中でも、イリヤを筆頭に楽しそうに大合唱するシーンがあります。
どんな状況でも、明るさを忘れず、堂々と生きる人々の素晴らしい姿が、この映画の中にはあるのです。
「人生って素晴らしい!」いつの間にか忘れてしまった、当たり前の言葉。
それを思い出させてくれたこの映画に、彼女たちに乾杯!
日曜はダメよ [VHS]
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ゲゲゲの女房のうた
ライダーズに「ニットキャップマン」という曲があるが、最初に聴いた時は楽しいけどなんか(良い意味で)変な感じの曲だなあと思った印象があるけど、この曲もそんな印象を持ってしまった。
鈴木慶一、小島麻由美のヴォーカルは元々個性的で、その声が交互に出てくると絡みつくように否が応でも耳に残る。
前述のようにメロディーはちょっとヘンな感じで、意図的にそうなっているのだろうけど、「♪お肉はちょーっと」とか「♪唱えよう」と下に下がっていくメロディーはどんどん深く怪しい所にはまっていく感じで、効果的なコーラスも含めてほんとに面白い曲だなあと思ってしまう。
そして気が付くと「♪ゲゲゲ〜」と口ずさんでしまうのだから、鈴木慶一の書くメロディーラインはすごいなと改めて思った。
また、3曲目の「くれない埠頭2010」はすさまじい。
ゲゲゲの女房のうたで感じた聴覚を一気に彼方へぶっ飛ばしてくれる。
ゾクゾクするようなサウンドは圧巻としかいいようがない。凄すぎる!