ザ・ウォーカー [Blu-ray]
戦争後、荒廃した社会。主人公イーライは、どんな本を、何のために運ぶのか? そして、1番、大切なことは何なのか? ぼんやりしていたものが段々、見えてくるような面白さがありました。ネタバレになるので、詳しくは書きませんが、ラストで明かされるイーライの秘密は確かにビックリしましたし、もう一度本作を観直すと、印象が変わるかもしれません。
まぁ、「本が何か?」はすぐに見当がつくし、それに日本人にはその本への思い入れが伝わりづらいというのは基本的にあるのですが...。
しかし、いくらアメリカ大陸とはいえどこをどう歩いたら30年もかかってまだ西の端(サンフランシスコ)に辿り着かないんですかね?(苦笑)
デンゼル・ワシントンが本作のために27キロ減量したというのは本当だったんですね。締まったというよりゲッソリという痩せ方です。体中傷だらけのヨレヨレで下腹だけポッコリ、脅威の栄養失調ダイエット! これぞ役者魂、30年歩き続けたらこうなるんだろうなと思わせます。悪党との立ち回りも、西部劇や日本の時代劇のイイトコ取りな感じでカッコよかったです。
ゲイリー・オールドマンの悪役っぷりも相変わらずイっちゃってる感じがいい。第2のアンジェリーナ・ジョリーと言われているらしいミラ・クニスは、雰囲気が似てなくもないですが、アンジーよりちょっと小悪魔っぽい感じかな。
「フラッシュダンス」のジェニファー・ビールスが出演してました。タランティーノの「フォー・ルームス」以来ですから15年ぶり(?)で観ましたが、品のある美しい年の重ね方をしていて素敵でした。
あと、何気にあの酔いどれおやじトム・ウェイツが出てたのも嬉しかった。
トリビアを少々。
劇中イーライがiPodで聴くのが「傷心の日々(How Can You Mend A Broken Heart)」。
この曲のオリジナルは、ビージーズで、「若い頃は明日のことなんて考えもしなかった、哀しい話をするなんて永久にないと思っていた」と歌う歌。調べたら1971年の曲でした。ビージーズ版はファルセットのハーモニーが哀しく美しいのですが、本作ではアル・グリーンがソウルフルに歌い、これはこれでいい感じでしたね。
もう一曲、印象的だったのが老人夫婦が蓄音機でレコードをかけるシーンで使われるのがアニタ・ワードの「リング・マイ・ベル(Ring My Bell)」 ちょっと意味深な歌詞と甘えた声が印象的な1979年のヒット曲。当時、ディスコ(!)でよくかかっていました。いや、懐かしい。(笑)
ベスト・オブ・ヴィレッジ・ピープル
日本でヒットした曲が全て網羅されている。西城秀樹がカバーした「Y.M.C.A.」やピンクレディのカバーした「イン・ザ・ネイヴィー」。「マッチョ・マン」や「キャント・ストップ・ザ・ミュージック」「サンフランシスコ」「ゴー・ウェスト」などディスコで流行った全て挿入されている。ここにあげた曲全てが日本で流行ったのです。そう、スーパースターでした。ビジュアルも優れアーティスト名の如く「村人たち」に相応しくメンバーそれぞれが警官やインディアン、その他のコスプレをして楽しめたものです。全ての曲がアップテンポでディスコミュージックに相応しいノリノリに楽しめますよ。お勧めです!!
Phoebe Snow
このアルバムが出た当時、サンフランシスコ湾ブルースが世間を驚かせた。むろん、アナログだった。頭の中をガッツ−ン!とやられた。まさにブルース!新世代のブルースの歌声!アコギの音色。CDに移行してからCD屋さんでは見かけなかった。廃盤かな?いやいや私が無知なだけだった。格安になって、こんな名盤を出すなんて!時を経ても色あせていなかった・・・。やはり名盤。個人的にはサム・クックのカバー、GOOD TIMES、そして彼女のシンガーソングライターとしての代表曲Poetry Man。これ2曲だけでも満足。
Friday Night in San Francisco - Live
速弾きに目覚めたアコギ少年は多いと思う。
3人のジャンルの違いが明白で、同じ曲へのアプローチの感性の違いにそそられる。
よくぞこんなに合わせられるもんだと感動したあの頃の青春の一枚。
アンプラグド~アコースティック・クラプトン [DVD]
言わずと知れた名盤。こちららは映像があるDVDの方ですが、このコンサートのCD版の方がめちゃめちゃ売れてクラプトンがグラミー賞をとり、「ティアーズ・イン・ヘブン」で世界的名声を得て今まで知らない人までがコンサートに足を運ぶようになりましたが、本当に素晴らしいDVDです。アコースティックのブルースも最高です。この頃のクラプトンは超かっこいいです。グラミー賞のご褒美に、今まで「客が入らないから」と言われ、プロモーターから許可が下りなかった全曲ブルースという「ナッシング・バット・ブルース・コンサート」が実現するわけですが、「ブルースコンサート」は生で見ましたが、「客に受けようが受けまいが自分の好きなことをしている」という感じで、クラプトンが今までやりたかったことを楽しくやっているという感じがして、とても感動しました。このDVDもそうですが、ブルースを演奏している時のクラプトンは生き生きしています。このアルバムがきっかけとなった「ブルースコンサート」のDVD化をぜひ実現させてほしいです。フロム・ザ・クレイドル