豆蔵セミナーライブオンテキスト(1) わかるオブジェクト指向
本書は、「オブジェクト指向について」のまさに入門書。
新人の技術者や、あまり勉強する時間がとれずにJavaで
開発をしている技術者にお勧めできる。
本書を読んだあと、各トピックの関連に注意しながら
他の専門書を読むと、最低限の努力でオブジェクト指向周辺の
技術が理解できるだろう。
この本は、あくまでもオブジェクト指向を中心にしながら、
初学者向けの文脈をうまく作り上げている。
他のオブジェクト指向の本だと、特定の言語と結びついていたり、
あるいは数学的な概念が入ってきて、初心者にはあまり
お勧めできなかった。
オブジェクト指向という考え方は、システムを開発する上で
「人間が世界を理解するやり方を素直にシステムに取り込もう」
という方針から生まれている。
だから、特定の言語と結びついてしまうと、その言語特有の
「縛り」にとらわれてしまって、本来のオブジェクト指向で
できることを狭めてしまうことがある。
また、数学的な理論展開は魅力的ではあるが、
初心者はまず、全体像をつかむべきであり、
数学的厳密さは重要ではない。
星が4つなのは、参考文献が無いから。
セミナーの録音を元に原稿を起こしているので仕方ない面もあるが、
勉強を促進するためにも参考文献を載せて欲しかった。
すいすい習得 UMLモデリング (豆蔵セミナーライブオンテキスト (2))
オブジェクト指向でのシステム開発のトップ企業である豆蔵の社員によって書かれた本であり、本書はUML全般のリファレンスではありません。
自動車教習所と題して、講義のイメージで読み進めることができ、本書を読み終えるとユースケース、概念モデル図(クラス図)を書けるようになることが狙いです。
例題を考えて解いてみて、答えを確認するといったプロセスで進められていますので、ペンとノートを用意して、本書を活用してください。
ユースケースや概念モデルを書いたことが無いシステムエンジニアの方は、これらの業務を経験する前の知識として、本書の内容は身に着けておくことをお勧めします。