池袋ウエストゲートパーク Classic Edition
このCDはとても聴きごたえがある。原作にはいろんな音楽が聴こえてくるけれど、誠くんのセンスは素晴らしい!クラシックだから素晴らしいとかではなくて、メロディーに対するセンスが素晴らしいのです。
このCDを聴きながら原作を読んでいると、想像の翼が広がっていくのが感じられて、テレビドラマとは違う感覚が味わえる。
なんといっても感動的なのは、トラック10のバッハのマタイ受難曲からのアリア。あまりにも優しさに満ちあふれたこの曲が、現代の、いろんなものが混じり合い、それでもアットホームな感覚を与える不思議な街、池袋の、それも西口公園の夜景に驚く程シンクロしている。こんなこと、だれが思いつくだろうか。誠のくんのセンス、そして作者のセンスに脱帽だ。
レンブラントの夜警 [DVD]
17世紀のオランダの画家レンブラントの作品『夜警』にまつわる物語。
どこかで見たことのある絵だなと思いながら見ていた。
もちろんレンブラントという人の知識も全く無かった。
作品全体が劇の世界の様な感じを受ける。
ラストシーンから一気に逆回しの様な感じで各場面が頭の中でつながっていく。
絵画というか、画家というものに対する印象を変えさせられた恐い作品。
Art 1 誰も知らない「名画の見方」 (小学館101ビジュアル新書)
これまで美術には興味なかったのですが、映画「真珠の耳飾りの少女」をみてほんの少し興味が出たところで、ふと手に取ってしまったのがこの本!!!・・・絵画のおもしろさに目覚め、美術館の梯子を始めてしまいました。
ルリボシカミキリの青
福岡伸一の自伝と呼べる著作。幼少の頃からの出来事や想いが綴られている。 アメリカでの生活をすることになった福岡博士が、 絵本にあった描写に憧れ、ダイナーでコーヒーとドーナツを食するシーン。 僕の中ではココが一番ツボでした。今では空でいえます。間違った内容を記述してしまった『生物と無生物のあいだに』の反省を、顔を真っ赤にしながら記しているところ。ここではウィキペディアに、『ブラウン運動にまつわる誤解』で、自分の名前を削除して頂くことを、切に願っている(間違った記述の削除とお詫びでなんとかなりませんか?と)。ファンとしては、記念にそのままにしておいて頂きたいのですが。また新たな著作を、真面目な内容であれおちゃらけであれ、心待ちにしております。
真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]
絵画ファンの中でもマニアが多いことで知られるフェルメールの話を映画にする、と聞いたとき、正気か、と思って見に行きましたが、これが意外なほどによかった。
当時の世界一の金持ち国だったオランダの青と黒の服装、色彩があまりに印象的。そして画面のどこもかしこも、当時のオランダ絵画の1シーンのような美しさと、不思議な緊張感に満ちています。音楽も控えめながら、場面の盛り上がりに欠かせない美しいものなのがすばらしい。
そして何より感動したのは、全編を流れる緊迫したエロスでした。
肌を見せるシーンなどほとんどないにもかかわらず、クライマックスシーンのタイトルの絵のシーンは、かつてないほどにエロチック。
瞳だけで『語れる』役者の凄みを感じさせます。
劇場公開時、見終わった後で日本に来ていた美術展を見に行きましたが、元の絵が見たくなる事請け合いです。
美しく、緊張感に満ちた映画ですよ。