日経サイエンス 2010年 01月号 [雑誌]
巻頭特集として、「化石燃料は全廃できる」というのがあります。世界全体で380万基の大型風タービンと9万箇所の太陽エネルギー発電所他の設備を作って、化石燃料や原子力より低コストにエネルギーをまかなうという壮大な提案です。でも、天候が変わったらどうするのかについては吟味が足りないかな。
個人的にそれより興味深かった特集記事が3つ。まず「ワクチン増強剤」。日本ではこれまで使用が避けられてきたとのことで、あまりなじみがないものです。しかし、免疫の仕組みが明らかになるにつれて研究が進み、「がんのワクチン」の実用化についてさえ有望な結果が得られるようになってきたとのことです。
次いで「アマゾンに栄えていた田園都市文明」。アマゾンは原始の自然が残る場所という常識を覆すもので、結構面白かった。
それから、「太陽の兄弟星を探して」。太陽系についての我々の先入観を覆してくれるもので、もしこれが本当だとしたら、地球と同じような条件の惑星は、もしかしたら今まで考えられているより予想以上にたくさんあるかもしれません。
それから、「頭をよくする薬の現実」というのは、ちょっといろいろ考えさせられます。他にも、若田さんの宇宙滞在の写真を中心とした特集があります。
あと、今月号はカレンダー付。お得です。