ベスト・クラシック100 2
ipod+ヘッドホーンで楽しんでいます。これまでは、クラッシクはバックミュージック的に小さな音で楽しむといった感じでしたが、これは、音も演奏もすてきなので、つい、大音量かつ長時間聞いてしまう始末です。ちょっと大げさですが、楽しみが1つふえたといったところでしょうか。
このセットのために用意された録音のように、出来上がりのレベルが揃っていて手抜きがないところにも感心しています。
ベスト・ピアノ100
既に多くのレビュアーが書かれている通り、これだけを以って作曲家や演奏家が込めた意図を十全に味わうことは出来ないでしょう。
作品に対する浅い理解しか生まないのではと危惧される方がいるのも尤もです。
好みに応じて聴きかじる事で、得られるものも失われるものもある事は、クラシックとジャンル分けされている音楽に限った事では在りません。
ただ、音楽との接し方にはバリエーションがあって良いと思うので、本当に最初の一歩、「カタログ」を見る様に、
虚実の相見える「クラシックの権威」に捕らわれない機会を提供している、という価値はあるのではないでしょうか。
チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌
放射能を浴びた森の中でいったい何が起こっているのか?それを、勇敢にも取材したのがこの本だ。放射能を浴びた生物の代表といえば、ゴジラ。ひょっとすると立ち入り禁止区域に指定されたのこの森には、ゴジラのように異常な成長と変態を遂げた巨大生物がうようよしているのだろうか?あるいは突然変異を遂げたばかでかいキノコや羊歯が生い茂り、古代の地球を彷彿とさせるような風景が展開されているのだろうか?
答えは読んでのお楽しみだが、そこでは少なくとも、人間の予測を超えた信じられない出来事が進行しつつある。それを自然の力と見るか、人間の罪と見るかは意見の分かれるところだろうが、チェルノブイリの森がある意味で「壮大な実験場」であることは間違いないだろう。
ムソルグスキー展覧会の絵 全音ピアノライブラリー
引越しかなんかのときに間違って処分してしまったのか、お気に入りだったこの楽譜をなくしてしまったので新たに買い直しました。旧版と違い文字フォントも見やすくなっていてよいです。確かにペダルの指示はアバウトですが、作曲者が記譜していないのであれば演奏する側が考えなければならないことだと思います。(残念ながら原典版というものを見たことがないものでして。)指使いについても手の大きさや指の長さ・指の力は人によりけりなので、目安とはなれそれが絶対のものと過信する必要はないと私は考えています。
チュイルリー・ひよこの踊り・サミュエルゴールデンベルグとシュミュイレ・バーバヤーガはなかなか弾きこなせないですね。だからといって技術的にはそれほどでもない古城は易しいのかと言われれば、表現の難しさがありますし。それぞれの曲にそれぞれの課題があって新たな発見もあったりして、いつ弾いても飽きさせない曲集です。
ラヴェルが編曲したオーケストラ版スコアと見比べながら練習すると、ピアノの表現の幅もぐんと広がるでしょう。なんでプロムナードの最初はトランペットにしたのか(ストコフスキーの編曲では弦楽で演奏させている)なんてことも考えることで、演奏に更に生気がみなぎってくるはずです。
ショスタコーヴィチ:歌劇「カテリーナ・イズマイロヴァ」映画版 [DVD]
このDVDを買おうとする人は少ないかもしれません。是非みんなに見てもらいたい。この作品の素晴らしさを知って欲しいです。スリルのある休む暇のない激しい歌唱、人間の嫉妬、苦しみの見事な表現。最後のシーンでは呆然とさせられました。とてもおすすめの一品です。