あなたの恋人になりたい (角川ルビー文庫)
よかったですよ。
笑えるとか面白いってんじゃなくて、純粋に「よかった」
好きな人が出来て、その人とご飯を食べにいったり釣りにいったりという時間を緊張しながらも待ち遠しく思い、楽しく過ごす。
次の約束が出来るのかとか、些細なことに一喜一憂する。
自分がエリートであることに逆に引け目を感じ、エリートで凄いと言われたくないと普通ぶる。
そんなゲイリーマンのノンケ男への恋は、エリートでもなんでもかわいい。
好きな相手に迷惑にならないように時間を気にしたりする姿もなんかほのぼのしているし、今まで体験したことのないことを教わったり彼と一緒にやってドギマギしているのもほほえましい。
何か特別なイベントやハプニングはないけれど、読んでいて自分の昔を思い出した。
ああ、こんな普通にただ人を好きになるっての、あったなあ・・・とか。
つまらないかもしれないけど、なぜか読んで損した気にはならなかったので、一応おススメです。
脇キャラも個性的で面白い。これは谷崎作品では常套ではありますが。
でも全体的にはいつもの谷崎作品にしては、日常生活メインではなく、まさに恋バナメインで、そういう意味では意外というか新鮮に感じました。
貴方の恋人になりたいのです(初回限定盤)(DVD付)
「貴方の恋人になりたいのです」は確信犯で置いたとしか思えない「バイトは何ですか?」という普通なら避けるフレーズにすべてが詰まっています。
高校時代の感情が露骨に出た歌詞なので、表面的にしか音楽を聴いていない自称音楽通のオッサンは「ガキくせぇ歌詞の曲だな。」で終わりでしょう。でもピンポイントで共感する人が聴いたら心をエグられるぐらいの力を持った曲なのは間違いないです。
「ふりぃ」というアルバムを聴けばわかると思いますが万人受けする歌詞はいくらでも書けるのにあえてそれをしていないフシがあります。感情をそのままぶつけた歌詞にさらに感情を乗せて歌えるのが阿部真央の良さであり、他の歌手には無い魅力だということを本人が一番わかってるんじゃないかな。
「会いたいよ」はアコギにさえ感情が乗ってるように感じたし、「マージナルマン」は「伝えたいこと」の100倍ロックです。The 阿部真央って感じの3曲ですね。
ファーストシングルでは、ビジュアル先行の歌手に毛が生えたような歌手になってしまうのではないかと心配しましたが取り越し苦労でした。
ポっぷ(初回限定盤)(DVD付)
阿部真央の魅力はなに?と聞かれたらまず第一に答えるべきは声色の多様さじゃなかろうか。
阿部真央というカテゴリーの中での声の変化、それが曲によって全然違う。
可愛いガーリーな声から、激しい曲で見せる狂気と真っ直ぐさの入り混じった声、バラードで見せる切ない声。
まだまだ歌詞に拙さが見える部分はあるが、歌唱力は若手ではトップクラスじゃなかろうか。
ポップなのにちょっとひねったメロディーも◎。
椎名林檎以来の衝撃。
ふりぃ(期間限定生産盤)
まだ「ふりぃ」しか聴いてないのだが‥あべま(彼女の愛称らしい)はスゴい!
ヤフーで取り上げられてたので「まぁたいしたことないだろう」なんて思いつつ聴いてみたらビックリ!言われているように「〜に似てる」感じはあるのだけど、その印象よりはるかに"阿部真央"というアーティストの存在を強く感じさせる。
「ふりぃ」は何度も聴きたくなるような曲で、PVを観てもらうとわかると思うが、彼女は表情がかなりイキイキしている。歌唱力と表現力を併せ持った期待の大型新人☆と言っても過言ではないのでは‥!?
とにかく一度聴いてほしい。
私はこの一曲でアルバムを買おうと思った。