悪魔が来たりてヘヴィメタる
これ、閣下のお声以外はあの和田明率いるPrismの面々が演奏しているんですよね。当時同じ音楽事務所所属でしたから。生き馬の目を抜くと言われている音楽業界って、悪魔も代役登板させるくらいおもろい社会ですね。Prismのファンの方々、記念品に一枚どうです?
泣き虫 (幻冬舎文庫)
僕は、15年来のプロレスファンで若手時代の高田、旧UWF・第2次UWF、Uインターとそれぞれの高田延彦を見てきたが、それぞれの時代の高田の深い心境に触れられたのは初めてで非常に深い内容の本だなと思った。弱い部分もさらけ出している。波紋を呼んでいる「プロレスは始めから勝敗は決まっている」という部分はもう改めて騒ぐ必要はないだろう。この部分は、皆わかっているが口に出さないだけでプロレスファンは別に勝敗をプロレスの試合に求めているわけではない。プロレスには勝敗を超越した愉しみがあるのだ。それにこの点について触れないと、本の中で高田の心情が正確に伝わることができす、読み物としては中途半端になっていただろう。
アイ・キャント・ウェイト
新曲3曲、ライヴ2曲のミニアルバム。"I can't wait"はバラード風で、イングヴェイなら目をつむっても書けそうな曲。"aftermath"はいかにも「THE SEVENTH SIGN」のアウト・テイクといった感じ。"rising force"のライヴは、CD音源としてはマイク・ヴィセーラのボーカルが聴けるのは多分これだけだと思われるので、貴重かも。でも、残念ながらあまり上手くない。"far beyond the sun"でのイングヴェイのプレイは結構ラフかも。"power and glory"は高田延彦のテーマ(Uインター時代?)でバックの「タカダタカダ~♪」のコーラスは結構笑える。
まあ、熱心なファン向けの作品ですね。ジャケットのイングヴェイの激太りを見て笑ってください。
きみにしか聞こえない [DVD]
美しく叙情的な映像、せつなくこころにしみる珠玉の作品です。製作者のていねいな映画作りと、若い出演者たちの純粋な輝きが、この映画をすぐれた作品に高めているとおもいます。テレパシーの場面は難しいと思いますが、若い成海さん、小出さんが、この上なくきめこまやかな素晴らしい演技で、拍手してあげたいくらいです。
横浜に住む少女リョウ(成海さん)と、言葉を話せない長野の青年シンヤ(小出さん)の、ある日突然始まったテレパシーによる静かな交流。「わたしはひとり」。。。こうつぶやくリョウは、こどものころの精神的トラウマ以来、引っ込んで自己否定的だったのが、シンヤの奥深い優しさと、あたたかな励ましにふれて、少しずつ自己信頼を回復してゆきます。彼女が徐々にこころを開いてゆくところが印象的です。やがてシンヤが東京に出てくる日、約束の場所に二人は向かうのですが。。。せつない結末がまちうけています。
二人のテレパシーに時差があることが、この映画のとても重要な要素です。途中からもうひとり、リョウとテレパシーで話せるオトナの女性ハラダさんがでてきます。このふたりの間はなぜか受信状態が悪く、それも時差が関係するのですが。。。ハラダさんはリョウに「覚えておいて、あなたはのりこえられる」と励まします。どういうことかはラスト近くで明らかになり、じーんとこさせられます。
映像も音楽も叙情的で美しく、静かにゆっくりと物語の中に引き込まれていきます。後に残るのはさわやかさと、清涼感。そしてなんともあたたかな気持ちになれました。映画の最後、まだ若いリョウが、悲しみと、これまでの自分、を乗り越えて、前を向いていきてゆこうとする場面は、みていて希望が沸いてきて、勇気づけられるような、美しいラストシーンです。こころにしみてくるような、素晴らしい映画です。ぜひおおくのかたにみてほしいです。