僕たちの洋楽ヒット Vol.3 1968~70
このアルバムには、日本人好みの曲が多く収録されていると思います(実際、オリコンのシングルチャートをにぎわせた曲が多いです。後で示す数字は、オリコン調べです)。「キサナドゥー~」は、60年代GSのジャガーズのカバーが有名で、原曲が聴けて良かったです。A・ウィリアムスの元妻C・ロンジュの「恋はみずいろ」は、語りも入っていてヴィッキーのバージョンとはまた違った大人の雰囲気があります。「しあわせの朝」は、歌謡ポップス風なさわやかなメロディーで、日本でのみヒットしました(最高位4位、34万枚)。個人的には、これが収録されていて大変嬉しいです。他には、1位を獲得した「男の世界」、最高位3位の「西暦2525年」、最高位26位ながら100位以内に110週ランクインしていた「シバの女王」(のちに、G・スサーナのバージョンもヒットしました)などは、言うに及ばずです。また、辺見マリの「経験」の雰囲気を持つ「愛の聖書」、近藤真彦の「スニーカー・ぶる~す」のベースラインを思わせる「雨」というように、日本のヒット曲が参考にしたかもしれない曲も入っていて、いろいろな発見があります。欲を言えば、「雪が降る」は日本語バージョン(100位以内に90週ランクイン)ならば、もっと良かったと思いますが、それでも、全体的にはじゅうぶん楽しめる選曲です。
Blood, Sweat & Tears
1969年の大ヒット・アルバムにして大ロング・セラー、
1960年代後半から70年代初頭にかけてのロック音楽が周辺の多くの音楽ジャンルを吸収していく中で生まれた歴史的な大傑作、
大ヒット曲を擁し21世紀の現在でも違和感無く聞けるポップさとファンキーさを湛えていることがロング・セラーを続ける大きな要因でしょう、
本作が大成功した大きな要因が前作ではまだ助走期間であったともいえるフレッド・リプシャスのアレンジ力が爆発したからと評価すべきと考えます、同じくディック・ハリガンの貢献もより高く評価すべきでしょう、デビッド・クレイトン・トーマス、ボビー・コロンビー、スティーブ・カッツ三者がバンドの表看板ですが、裏方に徹したともいえるフレッド・ディックの二人こそが本作・3・4と続くBS&T黄金時代を支えたことを再評価したい、
Blood Sweat And Tears: Or How I Stopped Worrying And Learned to Love Fashion
First写真集"Bruce Weber"から全て所有してますが、事実上"FashionPhoto"がベースになるのは初めて。この写真集の為に撮り下ろされた写真はありませんが、痺れるくらいの構成が新書を見てる様な感覚に陥ります。BookDesignは、Weberと長年の名コンビのArtDirector "Dimitri Levas (デミトリアス・レヴァンス)" Monochromeの中にPointでColorが散りばめられてる構成&落書き。もともとInterviewやVOGUE等でFashionPhotoを撮り続けていたWeber。Vanity Fair (1991) の付録で"Calvin Klen JEANS"の別冊雑誌が付いた時、VanityFair誌が創立以来初めて完売という記録(金字塔)を打ち立てたのは有名な話。WeberとFashionは切っても切れない深い結び付きがあります。過去Calvin KleinやRalph Lauren, Nicol, Comme des Garcons, Versace,(Versaceの写真もこの写真集に一部Pickされてます)などの広告を主体とした仕事(初期作品に多いCoolで力強い描写)もやってました。この写真集は、Weberの過去から現在、約30年のFashionPhotoの歴史(描写の変動)と、Weberの持つArt感覚、美しくCool、想像力を掻き立ててくれるその優美な構図、etc.どれをとっても最高の仕上がりになっています。そしてその全てから愛らしさがひしひしと伝わります。
余談ではありますが、Weberは初版印刷でしか写真集を出しませんから、この与えられたChance!を逃すと二度と手に入りません(古書は別ですが)。また、この写真集の発売記念に5種類のPosterが作成されました。各限定1000枚。Size的にもGood! 写真集"Blood Sweat And Tears"と一緒にその余韻に浸りたい感じです。