生命とは何か それからの50年―未来の生命科学への指針
二重らせんDNA発見のきっかけになったとされ、現代の生命科学の礎のひとつに位置づけられる「生命とは何か」は、シュレーディンガーがナチスの手を逃れて亡命したアイルランド・ダブリンのトリニティカレッジでの講演録です。記念すべき講演から50年にあたる1993年、同じダブリンのトリニティカレッジに「生命とは何か」を追及する当代を代表する研究者たちが招聘され、シュレーディンガーへの50年後の回答をそれぞれ講演しました。本書はその講演録です。
演者の顔ぶれは凄いという言葉では足りない破格ぶりです。グールド、ペンローズ、カウフマン、ジャレド・ダイアモンド、メイナード=スミス、ド・デュープ、ウォルパート、アイゲン、ティリング、ハーケン……1冊の書物で、これだけの顔ぶれの研究者たちの当時最先端の考えを読めるものは絶無といっても過言ではないと思います。
すでにこの講演会からまた15年以上の月日が流れ、グールド、メイナード=スミスといった講演者の一部も鬼籍に入っています。しかし「生命とは何か」という生命科学でもっとも簡潔かつ最大の問いに正面から答えようとした数々の講演は、総じて、年月を経てもその鋭さは衰えておらず、今読んでも大いに刺激的です。
最終章は講演会のバンケットにおいてシュレーディンガーの息女ルース・ブラウニツァーが講演した父の回想です。これもまた、貴重な掌編です。
それぞれの講演は、多岐、複雑、高度な内容で、必ずしもわかりやすい内容とはいえませんが、多彩な立場の研究者が、きっぱりと自分の生命観を述べており、読む者を刺激するアイディアや思索が高密度に詰まっています。
問題行動解決支援ハンドブック―子どもの視点で考える
問題行動への指導プロセスをステップを追って丁寧に解説してあります。巻末にはアセスメント用紙の白票もあります。そのため,とても使いやすい本だと思います。
問題行動はなぜ起こるのか,そして,本人が問題行動をしないようにするにはどうしたらいいのか,もし,本人が問題行動をしちゃいそうになったら「どうするように」教えたらいいのか,本人も支援者も「ハッピーになれるかもしれない方針」を見つけられる本だと思います。内容に関しては応用行動分析学の知識が要求されるので,全くそのあたりの知識のない方には難しいかもしれません。
Baseball: A Film By Ken Burns - Original Soundtrack Recording
イチローさんが登場する某証券会社のCMのバックに流れている曲が気になって、まず証券会社のホームページで曲名を確認してから、その曲名でアマゾンで検索をして見て出合った一枚です。
31のトラックの中に目当ての「Take Me Out To The Ball Game」がいろいろなスタイルで6回も登場して来て、どれもとても楽しい(出来ればスタジアムで観客が合唱しているのも聞いてみたかったのですが)。「星条旗よ永遠なれ」も同様に、こういう演奏もあるのかと驚かされます。その他の曲もピアノ・ソロ、トランペット・ソロありだし、アーチストもカウント・ベイシー、デューク・エリントン、ナタリー・コール・・・とすごい面々。
サントラとして楽しい一枚ですが、アメリカのJAZZのCDとしても充分グレードの高い一枚だと思います。
Kids Are Alright [Blu-ray] [Import]
なぜ国内版DVD発売延期なの?発売日がここまで迫っての発売延期。あ~、なんとなく彼らの日本での不運さを改めて痛感してしまった感が・・。また古いVHSのテープで我慢しないといけないのか・・。来日までには発売して欲しい!無理かなあ・・。
作品としては申し分ないので、星は当然5つ。
イノセント【字幕版】 [VHS]
個人的にビスコンティの作品中で最も好きな作品。バート・ランカスターやヘルムート・バーガーなど華のある俳優は出演していないものの、主演の二人は極めて魅力的です。しかし特筆すべきはそのストーリー展開と、ラストでしょう。主人公を見つめるビスコンティの突き放した描写があまりに衝撃的で、数年前銀座でのリバイバルで初めて見た際には見終わったあとしばらく席を立てませんでした。放蕩三昧の主人公と貞淑な妻、孤独に耐えられなかったその妻が愛人の子を産んで、主人公はその子を雪の日にわざとベランダに放置して凍死させてしまう。そして・・・というようなとんでもないストーリーです。細部の徹底描写はもちろんビスコンティですのでいうまでもありません。
「ベニスに死す」や「家族の肖!像!」ではまった人はぜひご覧になることをお勧めします。とっても深い映画です。