動物の値段―シャチが1億円!!??
焦点を絞りきれず、個々の動物によって触れられている部分のバラツキがあり、気になった。
捕獲方法・輸送方法・値段の根拠・ワシントン条約や法による規制状況・業者価格&末端価格・エピソードなど項目を決め、それをベースに文章を膨らませる書き方をすれば、より充実した内容になったと思う。
熊の行ったり来たりの異常行動防止に対する動物園の取り組みなど、飼育に関しては、『動物園まんだら』『動物園にできること』に詳しい。
自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 (朝日文庫)
異常者による通り魔事件という印象しかなかったが,冒頭から驚かされた。男は高等養護学校を出た障害者であったが,ほとんどの新聞はこれを黙殺して中卒とした。障害者の人権を謳うマスメディアとしては,凶悪犯が養護学校卒では犯罪報道しにくかったのである。本書はマスメディアがタブー視した障害を真正面から捉え,自閉症裁判のリーディングケースとなった裁判過程を丹念に追う。前半,男の障害を巡って精神遅滞か自閉症かを争う二人の医師の攻防は,それぞれの知識と経験を総動員して双方に説得力があり実にスリリングだ。鑑定医と治療者という立場の違いもあろうが,ふたりとも立場を越えて真摯に真実に迫ろうとしている。翻って裁判長とのやり取りからは,裁判所はつまるところ責任能力にしか関心はなく,落としどころを捕まえてほっとしている様がありありと浮かぶ。自閉症という診断名に全てを託して「減刑を,情状酌量を」と訴えるのが著者の狙いなら,ひとりの支持も得られないだろう。本書が投げかけているのは,「人としての罪と罰を求めればこそ,障害への理解が不可欠となるのであり,それなくして責任も贖罪も十全足るものとはならないのではないか。ほんとうの意味での再犯の防止とはならないのではないか」という問いである。自閉症に関して凡百の医師以上の研鑚を積み,3年に渡って努力の限りを尽くした弁護が判決に影響を与えられず,弁護士をして「自閉症にこだわりすぎた。もっと事実関係で争うべきだった」と述懐させるくだりはあまりにも哀しい。事実の大枠は争いようのないものであるから,弁護方針は正しく意義のあるものであった。判決にも新聞にも黙殺された裁判過程を丹念に追い,双方の当事者への困難な取材を重ねて,障害の理解による真の贖罪と再犯防止を世に問うた本著作の意義は大きい。被害者O.M.さんへの,男に無心され続けて他界した妹への鎮魂の書でもある。
ネピア 鼻セレブティシュ 200組*3個パック
目にも優しくて、鼻にも優しいティッシュです。
鼻をかもうとしてバックから取り出した時、
かわいさのあまり力が抜けます。
使用してみると、なめらかで良いです。