ストレイト・ストーリー [DVD]
すごおく展開が遅くて大したことはなにも起きなくて淡々とした映画なんだけど、なんかすごおく良かった。
「白い犬とワルツ」というドラマとなんとなく似通った部分があるんだけど、ストレイトストーリーのほうが断然良い。「白い犬」はドラマがいまいちだっただけで、原作を読めばすごくいいのかもしれないけど。
で、とにかくストーリーに触れてもしょうがないので見て感じたのは、人はいろんなことを抱えながら生きてるなぁということ。みんながね。でも最後に星空が出てきて、抱えてるけどそれも悪くないな、みたいなね。とにかく良かったんです(そればっか)
そういえばドラマとか映画に年寄りが出てくるとじーんとしてしまうようになったのはいつからだろう・・・?
ストレイト・ストーリー [DVD]
この映画を心温まるヒューマンドラマと名づけてる人がおおい。失礼ながらその類型的な言いかたが似合わない映画だとおもう。兄が倒れたと聞いた弟は誰にも頼らず自分のトラクターで旅にでる。行く先々で出会う人々はそれなりにさらりと親切だ。しかしこの弟はそれに甘えたりしない。電話をかりるのも家には入らず外で使う。そしてきっちりお金を払う。私がこの映画に見たのは優しいヒューマンドラマではなく、老いることの覚悟だ。若いころを覚えていることが老いることの最大の短所だという主人公の言葉が胸に迫る。私はこの年齢になったとき、誰にも頼らず、一人でポンコツ車で旅ができるだろうか。リンチはこの一見優しげな映画のなかで見る人にその覚悟を厳しく求めているようにみえる。
the straight story ストレイト・ストーリー
高校生のとき、図書室で借りて読みました。
村上龍氏が文章を書いていたんですね・・イメージでは無かったので少し驚きました。
絵本のような感覚でさらさらと読めると思います。
主人公のおじいさんが旅をする話なのですが、印象的だったのは旅の途中で家出した少女(恋人絡みだったような気がします)と会うシーンで、おじいさんは彼女と一緒に食べ物を食べたり少しずつ話をするんです。
少女は結局家に戻るのですがそのときの少女の別れの挨拶が曇っていた空が晴れたような、気持ちのいいものでした。
物語は淡々と綴られます。
きっと5年、10年経っても覚えていると思います。