石井聰亙作品集DVD-BOX 1 ~PUNK YEARS 1976-1983~
狂い咲きサンダーロードを噂で聞き買ってみました。
地上波では聴く事ができないと思われる危険なセリフ、
血みどろの殺し合い、
小林稔侍が演じるホモのスーパー右翼やクスリをやってるガキなどの濃いキャラ等
かなり強烈なインパクトがありますが、暴力映画じゃなくて青春映画だなぁと思いました。
自分を押し通してボロボロになっても最後に爽やかな笑顔を見せ駆け出したジンと
自分を曲げて色々失ってしまったケンの対照的な姿が特に印象深いです。
泉谷しげるの音楽もいい感じでした。
飢えて狼 (新潮文庫)
狼が好きです。中学生時代(1950年頃)、ジャック・ロンドンの「白い牙」で感激して以来、「狼」という文字がタイトルにあれば、どんな内容の本でも読むことにしています。
「飢えて狼」は、このところお気に入りの「シミタツ本」とあって、前
からさがしてました。8月10日読了。十分堪能しました。
評価は、星4つ半としたいところです.難を拾えば、
1 彼女・順子との将来に、もう一歩余韻が欲しかった。
2 樋口の死に様は、この日本では、現実には聞いたことがない。
といったところでしょうか。
裂けて海峡 (新潮文庫)
一気に読んで,スッパリ忘れた。面白くて,ワクワクして,寝る間も惜しんで読んだのは覚えている。
なぜスッパリ忘れたか。まずストーリーに破綻がないこと。細かいことは私でなくてもすぐ忘れるので放っておくとして,大枠で納得のいく展開だった。そして全体的に楽観的であったこと。登場人物の会話に軽妙なやり取りがあり,スイスイ読めてトラウマにならない。
トラウマと言えば「飢えて狼」。ヒロインがキタナラシイ男にレイプされた場面が忘れられない。本作では,水面下でどんなことが起こっていようとも主人公は前向きで,ヒロインはたくましいのである。
スッパリ忘れたはずだったが・・・。
行きずりの街 (新潮文庫)
私は結構面白く読んだので、他のレビューの酷評を見てちょっとびっくりした。
確かに主人公の教え子の失踪と、主人公が昔クビになった学園の事件が繋がってしまうのは偶然すぎるし、他にも都合の良過ぎる偶然がいくつか見られた。後半の方では、いい加減警察に任せた方が良いのに単身で(しかも一介の教師が)敵に立ち向かう気持ちが理解できなかった。まあ、警察に泣きついてしまったらハードボイルドにならない訳だが・・
でも色々な突っ込みどころも含めて、エンターテイメントとして十分に楽しめると思う。
私が印象的だったのはバブル絶頂期の東京の雰囲気がとても懐かしく感じられたこと。
バブル期の再開発ブームに乗じて学園を大きくしようと画策し、
それに群がって甘い汁を吸おうとして破滅していく姿は、その後のバブル崩壊を予感させる。
自分にとってはつい最近の時代に感じるが、本書を読むとまだ携帯電話もインターネットも普及してなかった事実に気付いて、ちょっと不思議な気分になった。