美鳥の日々 (8) (少年サンデーコミックス)
設定に惹かれてまとめ買いしました。
実際に面白くて一気に読んでしまったんですが、もっと面白く出来たんじゃないかなって思えてなりません。
序盤はとても素晴らしかったと思います。
右手が女の子で、それがバレないようにしようとしたり、右手サイズになった美鳥の行動なんかもいい感じでした。
それでいてセイジとの絡みも微笑ましかったです。
でも4、5巻以降くらいから極端に美鳥のことを隠そうとする素振りも減ってしまって、美鳥の存在が右手である必要あるのか?と思えてしまうくらい薄れてしまってます。
なんか凄くもったいないと思いました。
美鳥のことをバレないようカバーするシーンをもっと見たかったですし、右手がむやみに使えないって苦労ももっと絡んで来てもよかったんじゃないかって思えます。
時々、そーゆーシーンが出てきた時は、面白かったですし。
でも、一番気になったのは美鳥の感情でした。
美鳥はセイジが好きなハズなのに、セイジと他の女の子が良いムードの時はただ焦りながらも傍観するだけ。もっと読者が「そこまでしたらバレちゃうんじゃないの?」ってとこまで邪魔すべきだったんじゃないでしょうか。
実際、セイジをとられたくないし、嫉妬もしていたでしょうし。
もともと美鳥は引っ込み思案って性格なので、うなづける気もしましたが、
セイジとの幸せそうな絡みとか、セイジを守るため不良に立ち向かったりを見ていると邪魔する方がピッタリ来る気がします。
特にこの8巻の綾瀬とのシーンは一番そう思いました。
夜の帰り道の方は逆に邪魔しなくていいですが、教室での方は邪魔すべきだったんじゃないでしょうか。
そっちの方が話的にも盛り上がりますし。
あくまで個人的な意見ですが、不快になった方がいましたらごめんなさい。
ともかく、井上先生にはまたファンタジーチックな設定のマンガ描いて欲しいです。
MIDORI NO HIBI MEMORY 3 [DVD]
アニメ向きの素材を、素材をきっちり活かして、1クールの放映期間の中できっちりと起承転結をつけてまとめ上げる、という、簡単なようでなかなかお目にかかれないことを実現してみせた作品でした。原作に出ていても話に不要なキャラクターは思い切って出さない、などの取捨選択が的確で、アニメ化とはこういうことをやるんだよ、とのさりげない主張にもなっていたと思います。見事でした。相変わらずアニメ大濫造の2004年放映作品の中でもトップクラスの出来。こと1クールのテレビ作品に限定すればこれを上回るものはなかったんじゃないかなと思います。
美鳥の日々 (6) (少年サンデーコミックス)
右手の恋人、っていう安易すぎて却って盲点な設定で、よくもまあここまで来たな、と。今が旬の快調さですね。個人的には、美鳥で商売を企む、ただの怪しいオタクじゃないところを見せる高見沢が好きですねえ。表題のエピソードで、不条理にも一心同体になった二人の関係は来るところまできているので、そろそろ折り返し地点かしらん?このままではいけないという状況認識とこのままでいたいという二人の相反する気持ちのせめぎあいが、どのように物語を動かしていくのか楽しみです。
陸軍中野学校 DVD-BOX
全編が白黒画面だが、それが妙にリアルな感じを見る者に感じさせる。
それにしても市川雷蔵という俳優は稀代の役者だ。
彼の醸し出す独特の雰囲気は、他のどの役者にも出せない彼だけのものだ。
日本を中心として、あるときは中国を舞台にして昭和13年から開戦までの中国・英米の国内スパイとの戦いを「現実感」を感じながら見ることができるだろう。
一巻は昭和13年の設定。中野学校の設立から卒業までの人間模様が描かれる。
二巻は昭和14年秋の設定。神戸が舞台。女スパイとの戦い。
三巻は昭和15年秋の設定。上海が舞台。大陸での戦い。
四巻は英国大物スパイキャッツアイとの戦い。なんとこの大物スパイの正体は…。
五巻は昭和16年11月。開戦日時の情報が漏れた。国外への無線連絡をギリギリで阻止する。
MIDORI NO HIBI MEMORY 2 [DVD]
1クール・12~13話放映の作品では、あまり多くキャラクターを出すとうまく処理できずに「出しただけ」になりかねないのですが、実は本作でも多少その憾みはあるかも知れません。それでも、本巻収録の中盤戦の単発エピソードに主人公以外のキャラクターを主役に据えた話を集中的に投入して、少しでも活躍の場を与えようという思いやりが話に反映されているのか、第7話や第9話はかなりの好作に仕上がっていて見ていて気持ちがいい。