情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)
多くの人が書いたように、分類せず時系列+ポケット一つの原則、という超整理法の考えを踏襲している。加えて、デジタル情報はテキストベースの管理が便利で、検索しやすいよう日付やタグづけを工夫することや、メモの集約が知的生産の源泉になることも、オリジナルの発想でないし、頭の中にあるすべての想念を書きだして頭のワーキングメモリを確保する発想はGTDの最初のステップに似ている。
それでもなおこの本が魅力なのは、情報整理術は「自分の開発した方法は(その人にとって)必ず最高」と冒頭でうたっており、事実その後の展開で「こうしなさい」というよりも「自分はこんなに工夫してるんだ。みてみて!」という純粋な心意気が感じられるところだと思う。情報整理術の発想は新たなものがあれば刺激的だが、実際は上で挙げたような従来の発想だけでも十分だ。要は「やる」かどうかが問題で、本書は「低コスト」で「工作のような楽しさ」を提供していることから、特に今までグズグスできなかった人に「よし!やろう!」とやる気を出させるところが最も魅力的だ。逆にある程度情報管理法が確立している人には、得るものが少ないかもしれない。
この本で紹介されている著者のやりかたを個々に批判しても、それは「著者にとって最高」な方法なだけなので、あまり有益でない。それよりも、使えそうなところだけピックアップして、自分なりにアレンジしていく方が適当だし、それこそ著書の望むところと思う。
個人的には、著書のメインメッセージではないかもしれないが「メモをいつも手元にもつ重要性」を改めて認識させられ、A6サイズの便利さを知った。ぐうたらな私にはそれだけで十分有益だった。
できるポケット+ Evernote
日本語版が公開されたことによって、改めて注目されるようになった「エバーノート」。本書はその始め方をまとめた入門書だ。
インストールから入力方法、iPhoneアプリ、蓄積した情報をあとから活用するためのエバーノートの使い方など、導入から基本的な使い方が一通りおさえられている。
そのため、エバーノートを既に使いこなしている人には、正直もの足りない本になっている。
ビジネス書では近年あたりまえのようになったPDF版もついており(要ダウンロード)、iPhoneに入れておけばあとから簡単に読み返すことも可能だ(ただし、文字が小さいのでiPhoneだとちょっと読みにくい)。
基本的に内容は簡単なことばかりなので、一度読めば十分で、エバーノートを使い始めて慣れてしまえば本書を読み返すことはまずない。だが、せっかく買った本なのだから、PDFを持っておけるのは嬉しいサービス。
値段
誰でもできる手縫い革カバンの作り方
試行錯誤はありましたが、完成しました。お尻バッグは魅力的です。各パーツの型紙の寸法とその位置関係にもう少し説明があればより分かりやすいと思います。捨てマチという技法はプロの技術の面白さです。挑戦の価値あり。