九ちゃん刀を抜いて [DVD]
この作品の脚本家・城のぼるはどの検索で調べてもこの「刀を抜いて」しか出てきません。
でも実はこの城のぼるは故・岡本喜八監督のペンネームです。
東宝の次郎長三国志シリーズで故・マキノ雅広監督に助監督でついた岡本監督が師匠のために会社を飛び越えて協力したコラボレーションなのです。
残念ながら岡本監督は生前あまりそれを公言しませんでしたが、これは紛れも無い事実でこの作品を楽しむ一要素になるでしょう。
岡本監督はこれで九ちゃんを気に入り後の作品でお婆さんの役で起用しました。
ぜひ広がる喜八ワールドを楽しんで下さい。
へぼ胡瓜・どじょう地獄 (1982年) (旺文社文庫)
※カバーの紹介文の転載です。
岡本一平が大貫かの子をいかにして「岡本」かの子にし得たのかの顛末を子細に書き綴った自伝的恋愛ユーモア小説……しかし単なるユーモア小説でないことは、全編に一貫した「高さ」が通っていることである。この「高さ」こそ一平、かの子、太郎に通じる「生命・いのち」の哲学から生れた芸術である。 ――杉浦幸雄〈解説〉より
母の手紙―母かの子・父一平への追想
芸術家・岡本太郎に関連する書籍が次々と刊行されていますが、その中でも本書は、岡本太郎自身によって何度も引用されている様に、岡本太郎の至極真っ当な、一貫した理性に裏付けられた彼の活動の根源が垣間見える良書です。岡本一平・かの子の生活は、世界の文化・学門を吸収し尽くし、それを自らの血肉にしていく情熱と理性の実践であり、かの子の「一家研鑚」という言葉がそれを物語っています。ひとつの道を極め、人間として開花していく苦悩と歓喜が、私の背中をずっと押してくれています。
迷宮の人生
人としての道を突き進もうとするとき、そこに迷宮が現前する。
迷宮とは迷路と違って全体像が掴めないどころか目の前すら真っ
暗である。そこに一筋の光を見つけては突然真っ暗になり、後ろ
前ともわからず全身全霊を込めて迷宮を抜けてゆく。
迷宮は人間として生きる人にしか現前しない。また、抜けること
も然り。
著者を深く知りたい方におすすめします。