街の灯ひとつ (幻冬舎ルチル文庫)
おもしろかった…!んだけど、初鹿野(受)の性格がちょっと…。前半の「オレは主流で生きてきた」という鼻持ちならない面が特に。片喰(攻)は一途を通り越してストーカー入っているけど、純朴で素直な性格だからあまりあまり気にならなかった。
初鹿野が片喰に惹かれていく描写がもっとあったらよかったかなとも思う。
小道具(光、ベランダからの風景等)使いは相変わらず秀逸。ただ、今までのような文学的な表現は今回は控えめでした。ちょっと残念。
片喰が漫画を描けるようになり、そのキッカケが初鹿野、といった続編が読みたいです。
街の灯 [VHS]
貧乏紳士のチャップリン。
街角で、花を売る盲目の美女の花は買ってあげられないが、いろいろ手助け、心配ごとの話し相手になれる。
偶然酔っ払いの金持ちを助けたチャップリンは、お礼にとその男の自宅で歓待を受ける。
しかし、翌朝酔いが覚めると、金持ちは「浮浪者」チャップリンを追い出す。
金持ちとは、そんなものだ。
チャップリンは、美女の目が高い手術をすれば治ると聞き、猛烈に仕事をする。そして、娘にだまってお金をあげる。喜ぶ娘。
しかし、チャップリンは、名前を聞かれても言わなかった。
美女の手術は成功し、花屋で明るく売り子をしていた。
そこに、偶然浮浪者のなりをしたチャップリンが、通りかかる。
娘は、花をチャップリンに差し出す。彼が、自分の恩人とは知ら!ずに。
チャップリンは、遠慮するが、娘は積極的にチャップリンの手に花を渡す。
その時、奇跡が起こった。
(この後は、映画をご覧下さい)
街の灯 (2枚組) [DVD]
こんなに笑わせてくれて、こんなに泣かせてくれる映画はそうたくさんありません。
まず全般を通して笑いの部分が多くて誰が見ても本当に楽しめます。
これらの笑いが時代を問わず普遍的なものであり、
後のコメディアンにも大いに手本にされていることも改めて知ることができます。
そして中盤からフィナーレにかけてのチャップリンの演技は涙を誘います。
切り返し見るたび、つくづく完成度の高い作品だと感じさせられます。
人生―わが街の灯
私は、この著者に出逢う事により
当たり前のしあわせに出会った。
喰えない暮らし、学ぶ事の出来ない暮らし、
事情により当たり前に生きてゆけない暮らし・・・
しかし前向きに生きて行ける人生(くらし)・・・
この著者だから、この本の中の人々と出会えたのであろう。
この著者だから断片だが、
この本の中の人々を私が知る事ができたのだろう。
どれも、もう随分昔の話にはなるが、
不器用な人間達の一生懸命で、ひたむきな人生に、
出会える一冊である。
街のあかり [DVD]
まず、煙草吸いすぎである。作中半分くらいが喫煙シーンだと思う。あと花。ビンに数本、無造作に挿された花がやたらと目立つ。花のせいで余計に男の不幸が目立っていた気もした。しがない警備員の中年男、冗談ひとつ言えない甲斐性なし。女に騙されて刑務所にぶちこまれて男の人生はゆっくりダメになって行く。しかし映画は表情のない登場人物と生気のない街に囲まれて淡々と過ぎてゆく。終半の男の「希望を失っていないの?」「当り前さ」と女に言い放つ、本来明るいはずのシーンがこの先も男の人生が悪くなってゆく暗示のような気がしてならない。呆れ、まだわからないのかと言いたくなる。全体的に不自然な雰囲気が漂う中で、パンを切る、ソーセージを買う、など何気ない一コマが非常にアーティスティック。出所してまずコーヒーをのむ感じ、日本にはない海外の体に染みついたセンスや自然なふるまいが非常に冴えていた。