赤ちゃんをさがせ (クイーンの13)
この本は、とてもユニーク。まず、タイトルからして不思議だが、妊婦が主人公で、助産婦が探偵なんてミステリー、ほかではあまり聞いた事がない。お産は確かに神秘的でミステリーだが、今にも赤ちゃんが生まれそうな妊婦さんが、秘密や謎をもっており、それを助産婦が探偵のごとく解決していく3作の連作短篇。ミステリーだが、そこには殺人は出てこないし、最後には赤ちゃんが生まれてハッピーに終わるというのも、いい雰囲気である。とても読みやすく楽しい小説だが、解決に至る伏線もしっかりと織り込まれており、なかなかよくできた小説だと思う。
赤ちゃんをさがせ (創元推理文庫)
子育てしながら独立助産院を経営している聡子と、その助手を務める陽奈の助産婦コンビが向かう先にはなぜか事件が。
「お母さんをさがせ」「お父さんをさがせ」「赤ちゃんをさがせ」の3中編。
引退している明楽先生をブレーンに、行動派の二人が事件を解決していく!
ミステリー部分には強引な展開がありますが、そこは新米助産婦に免じて、まぁOKと。
殺人事件の起きないミステリーってのもいいですね!
楽しく読めました。