愛がなくちゃね。
1986年に発表された、矢野顕子さんの名盤です。一聴すると地味に聴こえるのだけど、聴けば聴くほど《味わい》のでる、これもまた典型的な《スルメ・アルバム》です。全曲、素晴らしいのですが、一番好きなのは、やっぱり名曲中の名曲「どんなときも どんなときも どんなときも」ですね。やっぱり、良いものは良いです。
ザ・ヴェリー・ベスト・オブ [DVD]
確かに画質はよくないが、それでもLDよりはマシだと思う。
もともと別々に出てたPV集と83年Liveを1本化し、おまけにPV3曲追加されたとくれば、これはお得でしょう。
“孤高”と言われたオンリーワン・サウンドを確立した、JAPAN後期の映像ですね。
バウハウスやP.I.L.等と並んで、70's後半〜80's前半の前期New Waveシーンに君臨した彼ら。
20年以上たった今見ても、やっぱ画期的だよなぁ、音楽もヴィジュアルも。
“アヴァンギャルドなのにPOP”という、至難の業を実現しちゃったバンドだったんだって、つくづく思う。
いわゆる“ロックバンド的”なノリを嫌い、徹底的にクールでノーブルでスタイリッシュ。
曲はいいし、音はカゲキでおもしろいし、D.Sylvianの声は艶があって圧倒的だし、M.Karnの人間を超越した
グラムなパフォーマンスはカッコよすぎるし…いや、絶品ですね!
特にLiveは最盛期の勢いが感じられて、クールながらも熱いです。
このDVDと、“ロックバンド”してた初期の姿がおがめる「VIDEO HITS」を合わせれば完璧。PV2曲ダブってるけど。
ポリタウン
ミック・カーンのソロ作品については概ね聴いてきたつもりですが、アンサンブルの中にジャパンやレイン・トゥリー・クロウのようにベースに拮抗する強烈な個性がないだけに、カーンのベース・リフばかりが目立つ結果になってしまい、作品としての完成度はどうか?というものもあるようです。そんな中で本作は、即興演奏中心でポップさのかけらもないものの、当方は比較的聴き込んできた愛着のある作品です。少し毛色の変わったジャズロックやプログレッシブロックとして楽しむことも可能です。
共演しているテリー・ボジオも、フランク・ザッパやUK時代のような高速爆裂ドラミングはなりをひそめ、パーカッションや小型のタムタムを多用した、現在のソロパフォーマンスに通じる繊細さと激しさをあわせもった演奏に移行しており、じっくり聴くと結構複雑なことをしているのがわかります。ギターのデイヴィッド・トーン(トニー・レヴィン、ビル・ブルフォードと共演歴あり)は、例によって、とらえどころのない無国籍空間系の音を放出しています(笑)。類似作品をあげるのが難しいのですが、キング・クリムゾンの即興演奏をもう少しエスニック風にアレンジしたような感じ、と言えばいいでしょうか。
なお、少し手に入りにくいかもしれませんが、本作と同じ独CMPから出ていたAndy Rinehart「Jason's Chord」(1993)は、若々しい歌声やピアノ、アコーディオン(!)のアンサンブルにカーンのベースが有機的に絡みながら躍動する一風変わったロック作品となっており、イキのいいカーンのベースを堪能したい人にはお薦めします。
Titles
ベースという楽器の魅力を知るには、
この人しかいないでしょう。
これほど独特の感性を持つ人を、
自分は他に知らない。
アルバム一枚目から全開。
というかミックの作品のなかで、
もっとも感性全開のアルバムがこれだと思う。
個人的には、each eye a pathとかも好きだけれど…